
栄養教諭(中央)が中心となり、各教科や学級活動で食育に取り組んでいる大分市の坂ノ市小
大分県内の小・中学校で、栄養教諭を中心とした食育が活発になっている。食生活にかかわる授業を各教科に取り入れ、地元の農家に児童生徒が話を聞きに行くなど活動の幅が拡大。朝ご飯を食べる子どもが増えたり、保護者が食事の献立を見直すといった効果も報告されている。県教委は本年度までに全市町村に栄養教諭を配置し、市町村と連携して指導ノウハウを配置校以外にも広げるよう取り組んでいる。
栄養教諭は子どもの食生活の乱れに対応するため国が2005年度に新設した食育の専門職で、栄養士の資格と専門の免許を持つ。学校の年間指導計画や授業の指導案作りに中心的に携わり、単独で授業ができる。県内でも食事の偏りで肥満など健康面に不安のある子どもが増える傾向にあり、県教委は各市町村に1人ずつ(大分市は2人)配置した。
大分市の坂ノ市小は低・中・高学年の3段階に分けて食育にかかわる年間の指導計画を作成。理科や教科外活動の時間に、食物の栄養成分の違いや健康への影響を実験や食べ比べを通して学ばせている。栄養教諭の助言を得て指導案も作り、学級担任が単独でも授業している。
同校の岩根明美栄養教諭は「家庭での食事は何より大切なので、保護者へのアプローチにも力を入れていきたい」と話す。父母参観日に食育の時間を充てるといった工夫で家庭との連携強化に取り組んでいる。
栄養教諭のいる学校は限られるため、市町村にとって指導法の普及は課題。「市内全小中学校から担当教員を集めて実践報告会を開いた」(大分市)、「毎月3、4校を巡回してもらっている」(日田市)といった対策を施している。
大分、中津、日田、豊後大野の4市と九重町は食育推進にかかわる計画を策定した。佐伯市も3月までに策定予定。県教委は「学校や保健所など関係機関を巻き込んで食育を広げる弾みになる。他の自治体にも策定を勧めていく」(体育保健課)方針だ。
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