
昨年12月の県就労支援事業者機構の設立総会=大分市の大分商工会議所
犯罪を犯した人や非行少年の就労を支援し、再犯防止につなげる動きが広がっている。昨年、就業希望者を雇い入れる「協力雇用主」の相互連携を目的とした連合会が県内で組織化され、減少傾向だった協力雇用主は増加に転じた。一方で、その数は地域によって大きく異なり、業種に偏りがあるなど課題も残っている。
大分保護観察所によると、県内で協力雇用主の登録をしているのは98事業所。12ある保護区のうち、別府、豊後大野、中津、日田の4地区の54事業所は昨年6月、「就労支援の情報を共有しよう」と、県協力雇用主会連合会を設立した。
10月には佐伯地区の5事業所も連合会に加盟。このうち4事業所は新たに協力雇用主に登録しており、関係者は「取り組みの大事さや趣旨を説明した“成果”が出た」と話す。
一方で、協力雇用主がいない地域もある。県内では、広域で受け入れる事業所が3カ所あるものの、由布と臼津、玖珠の3地区はゼロ。
保護観察所は「更生で最も重要なのは、仕事と住居。実家などがある地元に就労先が見つかれば、住居の心配をせずに更生に取り組める」と、地域格差をなくす必要性を指摘する。
さらに「業種の偏りを解消するのも課題」とする。県内では協力雇用主の52%を建設業が占める。自治体の財政状況が悪化し、公共工事が減った影響で、登録はしていても、雇えない現実を抱えた業者も増えているという。
昨年12月には経済界全体で、協力雇用主を支援する県就労支援事業者機構が設立された。協力雇用主が出所者らを受け入れた際、月額最高1万円、最長3カ月間、支給することが主な取り組み。しかし「雇用主への“報酬”として十分とは言い難いのも現状だ」と保護観察所。「機構に賛同する企業が増えて会費が集まれば“報酬”を上げることもできる。多くの企業に関心を持ってもらえるよう、広報に力を入れたい」としている。
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