
3社連合でアジアへの展開を図る血液バッグのイメージ(川澄化学工業提供)
大分県内で医療器の生産工場を展開する川澄化学工業(本社・東京)は2010年から、拡大が見込まれる海外市場を取り込むため、大分、宮崎両県に生産拠点がある旭化成グループと協力し、ダイアライザー(人工腎臓)の生産・販売を始める。近い将来は医療機器大手のテルモ(東京)を含めた3社で血液バッグの生産・販売にも乗り出す。製品の信頼性の高さや販売力など、3社の強みを生かした“日本連合”でアジア市場への進出を目指す。
川澄化学は人工透析事業を強化するため、タイに約25億円を投資して建設したダイアライザーの新工場で、旭化成グループが製造する中空糸膜を採用。従来から川澄化学が三重工場(豊後大野市)で製造しているダイアライザーも、10年秋ごろから旭化成の中空糸膜に変更する。人工透析に用いる血液回路や針もタイ工場で生産している。
血液事業では13年以降、テルモとも連携した事業展開を図る。輸血などに用いるフィルター付き血液バッグなどを、アジアを中心とした市場で展開。白血球除去フィルターなどは世界トップシェアの旭化成グループが提供し、3社それぞれが強みを発揮した相乗効果が狙えるとしている。
川澄化学は「中国をはじめ、アジアでは今後、医療レベルも向上するので参入のチャンスが広がる。細かなニーズに対応できるメード・イン・ジャパンの長所を、3社が協力して打ち出していきたい」と話している。
大分、宮崎両県に拠点工場を配置する旭化成は「東九州メディカルバレー構想」を提唱。両県の行政も医療器産業の集積を生かした地域活性化構想を年内に策定する。さらに今回の企業連合も相まって、地域産業の活性化に波及することが期待される。
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