
会場で記念写真に納まる新成人=10日、別府市のビーコンプラザ
11日は成人の日。県内では約1万2千人が大人の仲間入りをした。新成人が生まれた20年前(1989、90年)は東西ドイツが統一し、冷戦が終結。国内ではバブル経済が終わりへと向かう年だった。景気の悪化が長期化し、先行き不透明な時代に大人への一歩を踏み出すことになった新成人に、社会や政治への思いを聞いた。
大分市の会社員、山本健太さんは「早く結婚し、家を建てたい。独立して会社を設立したい」。同市の専門学校生、大崎友紀さんは「行動に責任を持ちます」。中津市の短大生、黒土拓矢さんは「就職先でしっかり頑張る」。6月に母になる大分市の主婦、和田枝里奈さんは「子どもに恥じない生き方をします」。それぞれが夢や目標に向かい、気持ちを新たにした。
長引く不況は、特に社会に出ている新成人が実感。日田市の会社員、三国依里さんは「買い物は質より安さ」。日出町の販売員、佐保明日香さんは「経済ニュースや自分の給料を見ると不景気を感じる」。埼玉県から佐伯市に帰省したセメント関連会社勤務の宮下正次さんも「給料日前はカツカツです」と苦笑い。
雇用情勢も厳しく、大分市の短大生、辻沙也佳さんは「アルバイト先が新しい人を雇わなくなった」。同市の大分高専生、板井依香さんも「就職活動は厳しかった」と振り返る。
昨年、戦後初の本格的な政権交代があった。別府市の専門学校生、湊航平さんは「官僚依存の政治から脱却しようとしている」と期待。大分市の短大生、矢野敬済さんは「明るい世の中にしてほしい」と願う。一方、今春から看護師になる別府市の山家里沙さんは「献金問題など相変わらず政治には透明性がない。誰が政権を取っても何も変わらない」。
今、感じている社会や世相のイメージを漢字一文字で表現してもらうと、「暗」「迷」「不」などが目立った。
「暗」と答えた日田市の専門学校生、入井裕太さんは「人間関係が希薄で、社会が暗い」と話す。「迷」とした大分市の会社員、山野豪大さんは「景気は低“迷”、政策は“迷”走」。
そんな中で大分市の会社員、三浦正治さんは「マイナスに考えても人生楽しくない」。中津市の会社員、清水香奈美さんも「不安に思っても仕方ない。ポジティブに考えます」と笑う。
10日開かれた大分市の成人式のテーマは「進」だった。大分高専生の渡辺亮仁さんは「迷いも、不安もあるけど、先のことは分からない。目標を決め、自分が信じる道を進まないと」と話した。
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