
今年のえと、トラをモチーフにした人形もずらり
別府市照波園町の主婦河野とみ子さん(83)は人形作りの“達人”。メルヘン人形や市松人形、陶器で作ったビスクドール…。自宅には趣味で長年作りためた人形が所狭しと並び、来客者を喜ばせている。
自宅の1階には洋人形、2階には和風人形が飾られ、ガラスケース越しに穏やかにほほ笑む。「しょっちゅう人にプレゼントしていますが、それでも常時千体ぐらいはあるかな」と河野さん。
人形作りに目覚めたのは、息子夫婦に娘が誕生した50代後半。「孫に人形をプレゼントしたくて」。最初は教本を見ながら見よう見まねで作っていたが、持ち前の器用さと凝り性からすぐに物足りなくなり、人形作りの教室に通った。
教室では、ほかの生徒が1体を作る間に3体を制作。3年後には人形講師に認定され、自宅で教室を開くまでになった。「幼少期は物がない時代で、人形遊びなんてできなかった。だから、人形へのあこがれもあったのかもしれません」
その後も制作意欲は衰えず、生徒を抱えながら、さまざまなジャンルの人形教室に通った。作品の幅が広がるのがうれしく、創作人形にもチャレンジ。四国八十八カ所霊場になぞらえた88体の地蔵人形、村山富市元首相のマスコット人形など、ユニークな作品も多く作った。
年末年始は毎年恒例のえと人形の制作に打ち込んだ。「自分の好きなことをして人に喜んでもらえるなんて最高」。充実感を漂わせながら、今日もミシンに向かっている。
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