政府は25日午前の閣議で、本保芳明観光庁長官(60)を来年1月4日付で退任させ、後任にJリーグ大分トリニータ(来季から2部)運営会社前社長の溝畑宏氏(49)を充てる人事を承認した。前原誠司国土交通相が目指す「観光立国」実現に向け人心を一新する狙いがあるとみられ、事実上の更迭と言えそうだ。前原氏は記者会見で「観光行政は来年、有言実行の年。海外からの観光客を増やして数字として表さないといけない」と指摘した。
本保氏は1974年に旧運輸省に入省。旧日本郵政公社理事などを経て2008年10月、観光庁発足と同時に初代長官に就任した。観光庁は訪日外国人観光客を20年までに年間2千万人に増やす目標を掲げたが、目標達成は困難になっていた。
前原氏は溝畑氏起用の理由について、大分トリニータを1部昇格に導いた実績に触れ「自ら歩いてスポンサーを獲得した。ゼロから立ち上げた手腕に期待している」と説明、任期は2年とした。
みぞはた・ひろし 京都府出身。1985年、旧自治省(現総務省)に採用され、90年に大分県に出向。文化振興課長、企画部次長などを務めた。99年5月から1年間、自治省に戻り、2000年に企画文化部参事として再び県へ出向。02年ワールドカップ(W杯)の大分招致や立命館アジア太平洋大学設立に尽力した。
大分FCには1994年の発足当初からかかわった。06年3月に県を退職。04年8月に社長に就任した。奇抜な発想と行動力で08年ヤマザキナビスコ・カップ初優勝など大分トリニータに栄冠をもたらしたが、09年はJ2リーグに降格。実質債務超過が9億円を超える経営実態が明らかになり、12月12日に辞任した。
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