
「ワンストップサービス」のメリットを紹介する総務省のホームページ
政府が2005年度に導入した、自動車(新車)の購入に必要な手続きを自宅などのパソコンからオンラインで申請できる「ワンストップサービス」(OSS)について、大分県はこのシステムと接続していないにもかかわらず、維持・管理費として負担金を毎年度支出していることが24日、県などへの取材で分かった。県民が利用できないサービスに県と県警が05年度以降に負担した額は、累計で約3900万円に上る。
自動車購入や譲渡の際は、住民票や車庫証明といった書類をそろえるために市役所や警察署などを回らなければならない。この手続きを簡素化し、申請者の負担軽減を図るのがOSSの狙い。全都道府県が参加する運営組織「OSS都道府県税協議会」が設立され、05年12月に稼働した。
だが、OSSに接続したのは東京、大阪など10都府県で、九州・沖縄を含む37道府県は未接続のまま。接続するには市町村や警察署、運輸支局などをオンラインで結び、端末も整備する必要があり「県単位で億を超える費用が見込まれる」(県税務課)という。
さらに対象は新車購入の手続きに限られ、中古車購入や車検、名義変更などでは利用できない。県は「費用対効果が低い」として、稼働から4年たった今も接続を見合わせている。
県によると、OSSの維持・管理費は、国が半分、残りは都道府県と警察が4分の1ずつ負担することになっている。本年度の負担金は県が415万円、県警が365万円。県税務課は「負担額が安くなるよう、未接続の他自治体とともに意見を伝えている」としている。
これに対し、同協議会事務局(東京)は「接続の有無にかかわらず地方に負担してもらっている。未接続の自治体の負担料減免は、今は考えていない」。
総務省都道府県税課は「OSSは都道府県の同意を得て導入されたシステム。12年度をめどに名義変更や移転登録にも利用を拡大したい」としている。
<ポイント>
【ワンストップサービス】 新車購入の際に必要な検査登録や車庫証明の申請、税・手数料の納付などをオンラインで手続きできるサービス。電子政府化を目指すプロジェクトの一環。国土交通省、総務省が旗振り役となり05年12月から始まった。大分県によると、接続している10都府県は東京、神奈川、埼玉、茨城、群馬、静岡、愛知、大阪、兵庫、岩手。本年度の利用率は、10都府県の新車登録申請全体の8・65%(11月末現在)にとどまっている。
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