
ニンニクの植え付け後、生育を見守る宮崎勉さん(左)ら=臼杵市野津町
大分県内の各農協組織でつくる「大分にんにく出荷協議会」は、来年の生産面積を今年の約2・3倍(36・8ヘクタール)に拡大する計画を立てた。県内全体では60ヘクタールを超える見込みで、「西日本でも有数の産地になる」(JA全農県本部)という。景気後退により消費低迷は続くが、関係者は新規品目開拓で農業産出額の減少を食い止めたい考え。
同協議会によると、ギョーザ問題が報じられた昨年は、平均で1キロ当たり1500円の高値を付け、栽培機運が高まった。来年は県農協の9地域本部管内、JA杵築市の計10地域で栽培する。参加農家は約300人、生産量(乾燥)は276トンの計画で、いずれも今年の2倍。今年の相場は700~800円で推移しているが、「園芸品目の中ではまだ収益性が高い」(全農県本部)という。
臼杵市野津町のニンニク生産部会長、宮崎勉さん(76)は「5年前に葉タバコの生産から切り替えた。比較的手間いらずで、年を取ってもできる。今の価格なら魅力がある」と話す。
ただ、ニンニクの生産は全国的に広がっており、ライバルも多い。産地間競争で勝ち残るには(1)加工、業務用の販路開拓(2)出荷期間を長期化できる貯蔵技術の確立―が課題となる。このため県農協は県の助成を受け、津久見市のかんきつ用倉庫を改修。ニンニク約100トン分を乾燥、貯蔵できる体制を整える。
県産ブランド育成へ種苗導入などを支援する上野通宏・県園芸振興室長補佐は「来年産はさらに価格が下がるかもしれないが、辛抱して作り続けることが大切」、県農協も「大分県の力が試される」と産地形成に本腰を入れて臨む。
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