昨年秋から景気悪化が続く中、大分県内では公的機関に賃金未払いなどの労働相談が依然として数多く寄せられている。県が設置している労政・相談情報センターが本年度11月末までに受けた相談件数は昨年度同期と比べて減ってきたものの、正社員を中心に解雇や退職の強要といった相談が増加。「景気悪化の影響が正社員にも及んでいるのでは」(同センター)との懸念もある。
県は中小企業に労働関連法の理解と順守を求めるほか、労働者に各種相談機関を紹介するなど対策に力を入れている。
同センターによると、今年4月から11月までに受けた労働者からの相談件数は630件(昨年同時期は673件)。このうち、正社員からの相談は359件(同389件)で全体の57%を占める。非正社員からの相談は271件(昨年同期284件)だった。
労働者の相談内容で最も多かったのは給料の未払いや遅延といった賃金問題で、132件。「満足な説明もなく解雇を言い渡された」「退職を強要された」といった解雇・退職に関する相談は76件(同58件)に増加。正社員からの相談割合が大きい。「退職金をもらえなかった」など退職後のトラブルは非正社員が5件(同19件)と減ったのに対し、正社員は42件(同33件)と増えた。
「派遣切り」などの問題が一段落したことなどから、非正社員の生活や住居支援などの相談は減少した。
相談者が勤める事業所の規模別でみると、「規模が不明」を除けば従業員30人未満の中小企業が6割に上った。労働組合がないケースが大半で、同センターや県労働委員会では「職場に相談できる人がいないことに加え、経営者に労働法規に関する理解が不足しているとみられるケースも多い」としている。
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