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障害乗り越え高校へ 全国体験発表で入賞

[2009年12月09日 10:09]

文部科学省初等中等教育局長賞に選ばれた日名子誠一さん

 定時制や通信制の高校で学ぶ生徒の第57回全国生活体験発表大会(東京都)で、碩信高校の日名子誠一さん(63)が、文部科学省初等中等教育局長賞を受賞した。9年前に交通事故で大けがをし、体が不自由になったが、60歳から聴講生として同校で学び始め、今年4月に入学。全国大会では、生きることの素晴らしさを発表した。日名子さんは「最高に幸せな1年になった」と喜んでいる。

 大会は11月に開かれ、日名子さんは「命の復活」のテーマで発表した。事故で体の機能を失ったショック、体を貫く痛み、思い通りに動けないことへのいら立ち、つらいリハビリを乗り越え、若い仲間と一緒に学ぶ喜びを伝えた。
 第二の人生に高校生活を選んだのは、「脳機能回復のリハビリになるのでは」という主治医の一言がきっかけだった。中学卒業以来、働きづめだった日名子さんは、まず聴講生として学び始めた。学校は電動車いすを利用していることに配慮して、全授業を1階で受けられるようにした。
 「リポートの返信に先生が書き添えてくれる言葉に励まされ、車いすを押してくれる若い仲間の支えがうれしい。地獄にいたのに、今は目の前が明るく感じる」と日名子さん。
 今年8月には狩猟仲間とNPO法人を設立。今後は環境保全活動に力を入れる計画で、「もっと専門知識を学びたい」と通信制大学への進学を志している。
 「卒業するころは65歳。でも、碩信高校で学んだ『あせらず、やすまず、あきらめず』の精神があれば必ず道は開けると信じている。受賞は大きな自信になった」と日名子さん。
 糸永正典校長は「日名子さんの生き方は、多くの人に勇気を与える。今後も若者の手本として頑張ってほしい」とエールを送る。

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