
できあがった大作「夏」と利用者、原田頼続施設長(右端)
杵築市大内の介護老人保健施設「しおはま」(原田頼続施設長)のデイケア利用者とスタッフが、薬の錠剤が入っていたケースを使い、エコ風景画「夏」を作った。施設の入り口に飾っている。
「普通なら捨ててしまう廃材を作品に仕立てよう」と利用者から声が上がり、併設された調剤薬局でケースを収集。錠剤が入っていたスペースに色付きの紙粘土を詰め、折り紙に一つずつ張り付けていく地道な作業を続けた。最後に折り紙をつなぎ合わせ、縦1・5メートル、横1・6メートルの大作が11月初旬に完成した。
製作期間は約5カ月。スタッフの財前美奈子さんは「使用した薬のケースは数え切れない。利用者が頑張り、スタッフが手助けして、まるで一枚の絵のような素晴らしい作品に仕上がった」。
南の島の夏がテーマ。海、空、雲、鳥が画面いっぱいに広がる。中央に浮かんだ気球には、原田施設長に似せたフェルト生地の人形が乗っており、「本当によく似ている」と本人。
現在、施設の利用者は約100人。ほぼ全員が作業に参加した。利用者の阿部フミエさん(84)=同市篠原=は「みんなで仲良く話しながら作るのは楽しかった。今は週に1度来るたびに、出来上がった作品を見るのが楽しみ」と笑顔で話した。
施設では普段から、手芸や工芸に取り組む際に利用者から材料費を徴収せず、それぞれが持ち寄ったもので活動している。原田施設長は「今回の大作は、豊かな発想とエコの意識が生み出した。同時に、利用者にとっては脳や手のリハビリにもなった。作品の完成が、利用者の今後の活動への意欲につながってほしい」と話した。
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