
鎌手ホタルを守る会が作ったホタルを育てる人工の水路。来年、飛ぶことを願う
国道バイパスの建設が進む日田市大山町の鎌手地区。建設計画によると、ホタルが生息する農業用水路が取り壊される。ホタルの絶滅に危機感を持った地区の壮年会が「鎌手ホタルを守る会」(清滝毅会長、22人)を立ち上げ、「地域からホタルの灯を消さない」と活動に励んでいる。
県日田土木事務所によると、バイパスは大山町の野瀬部地区と鎌手地区を結ぶ2・4キロ。総事業費は約52億円。ことし8月1日現在の進ちょく率は約20%だという。同地区にある既存の国道212号はカーブが続いて見通しは悪い。大型トラックも通るが歩道がなく危険なため、住民も完成を望んでいる。
バイパス建設に伴い、ホタルがすむ農業用水路や田んぼの一部がつぶされる。清滝会長は「公共事業による自然破壊はつきもの。道路は利便性の点でも必要だが、昔からある生態系の循環が消えるのは問題と考える」と話した。
2007年に同会を設立。ことし9月、人工のホタルの生息地を作った。砂袋を並べて水を引き、約15メートルの水路が2本完成。ホタルの餌になるカワニナも育て、10月中旬に地元で採取したホタルの幼虫を千匹放流した。
バイパス完成まで同会が育て、再び自然に戻すのが狙いだという。清滝会長は「来年が楽しみ。舞うホタルを地域のみんなで観賞したい」と願っている。
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