今年のプロ野球新人選択会議(ドラフト会議)では、県内から4人が指名を受けた。「例年になく多いぞ」「大分の野球界に何か起きているのか」…。素朴な疑問を胸に、関係者の元へ足を運んだ。
全国の実力拮抗
指名を受けたのは今宮健太内野手(明豊高、ソフトバンク1位)、古川秀一投手(長崎・清峰高―日本文理大、オリックス1位)、岩尾利弘投手(津久見高―別府大、西武3位)、小野淳平投手(大分商高―日本文理大、巨人5位)の4人。
今宮に関しては「何年かに1人の逸材だから」との声が多かった。古川も甲子園でベスト16に進み、当時から評価は高かったが、岩尾、小野はそれほど脚光を浴びる選手ではなかったという。
「かつては東京六大学や東都といったリーグが大学野球界を引っ張っていたが、近年は全国的に実力が拮抗(きっこう)。日本文理大、別府大ともかなりのレベルにきている」と言うのは別府大の和田正監督(59)。
日本文理大は2000年に中村寿博監督(35)が就任して以来、めきめきと力をつけた。03年には全日本大学選手権で優勝、日本一になった。恵まれた練習環境の中、部員数は約200人と全国2位。激しい競争がレベルを引き上げている。
一方の別府大。現チームは甲子園ベスト8に進んだ楊志館や明豊出身の選手が多い。和田監督は「全国を知る有名選手と、彼らにライバル心を燃やす無名選手がうまく融合できている」という。
和田監督は社会人野球の指導者を経験し、何人ものプロを送り出した。中村監督も選手(福岡・西日本短大付)として甲子園で優勝。早大の助監督から招かれた。
今夏まで明豊高を率いた大悟法久志さん(62)=宇佐市=は「いい指導者と、切磋琢磨(せっさたくま)できるライバルがいることが、両大学、そして選手たちのレベルを上げているのではないか」と話す。
チーム力も要因
4人に共通するのは選手としての“素材”はもちろん、故障しない強靱(きょうじん)さ、“上”を目指す意識の高さ、指導者の言葉に対する吸収力などがある。そして、スカウトの網にかかるような舞台に押し上げた“チーム力”も大きな要因の一つと感じた。
県出身のプロ野球選手は最近、内川聖一(大分工―横浜)、鉄平(津久見高―中日―楽天)らの活躍が目を引く。プロの仲間入りをする4人にも、県民を勇気づけ、子どもたちに夢と希望を与えるプレーを期待したい。
(運動部・三浦誠二)
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