
被害に遭った自販機のそばにある情報提供を求める看板=30日午後、大分市大在浜
自動販売機を壊して現金を盗む「自販機荒らし」を減らそうと、県自動販売機防犯対策協議会(幸安則会長・14団体)が2007年12月、全国に先駆けて始めた「情報謝礼金制度」が、1度も活用されていないことが30日、協議会への取材で分かった。犯人摘発につながる情報を警察に寄せた人に1万円を払うことにしているが、協議会は、制度が知られていないことや、目立たない場所の自販機が被害に遭うケースが多いことなどが主な要因とみている。
謝礼金は協議会の会費から捻出(ねんしゅつ)。提供された情報を元に犯人を摘発できた場合、警察から経過の報告を受けた上で、情報提供者に贈る仕組み。
制度を始めて以降、被害に遭った自販機のそばには情報提供を求める看板を設置している。しかし、県警によると、大半の自販機荒らしは深夜から未明にかけての犯行。このため、目撃情報そのものが少ない上、情報があっても犯人の特徴などを含む有力なものはない。
協議会は「看板設置は周辺住民への周知や、犯人をけん制する目的もある」とするが、「人の目に触れにくい自販機が狙われやすく、看板を立てても周知されにくいのが悩み」と話す。
県警安全・安心まちづくり推進室や協議会によると、県内の自販機荒らしは、03年の1564件をピークに08年は406件に減少した。バールでこじ開けられないよう、金属製フックで自販機をガードし、自主防犯対策を強化したことなどが背景にあるという。だが、刑法犯全体に占める自販機荒らしの割合は、全国平均が2・1%であるのに対し、大分県は4・1%と高い。
協議会は「対策を講じているのだが、ガスバーナーで焼き切るなど手口が悪質化している。常にいたちごっこ」と漏らす。
幸会長は「謝礼金制度があることを県民の皆さんに広く知ってほしい。わたしたちも売上金の早期回収や、防犯カメラ設置など、さらに防犯体制を強化していく」と話した。
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