
県茶品評会で1位になった山本一郎さん(左)と2位の草野浩三さん
第41回県茶品評会(8月・豊後大野市)の玉緑茶(たまりょくちゃ)の部で、別府市の生産者が1、2位に輝いた。主催した県茶業協会(高橋英雄会長、36製茶工場)によると、大規模生産地以外の地域が上位を独占したのは珍しいという。
1位となったのは同市古賀原(こがのはる)の山本製茶=山本一郎代表(72)=で、7回目のトップ。2位は同じ地区の草野茶園=草野浩三農場長(43)。
同部には16点が出品され、茶の研究員や業者らが茶葉の外観、湯を注いだ時の香りと色、味を審査。2人が出品した蒸し製の玉緑茶は3位以下を大きく引き離し、満点に近い高得点を獲得した。
市内の生産者は3戸しかなく、すべて古賀原地区にある。生産を始めて50年以上の山本さんは指導役となり、経験25年ほどの草野さんとともに育成や加工方法を相談しながら茶を作ってきた。「あんたの茶じゃないと飲まん」という固定客も多いという。2人とも九州大会でも上位入賞した実績があるが、同時にいい成績を残すことはなかった。
茶は寒暖の差が大きく、空気がきれいな所が名産地とされ、標高約300メートルの山あいにある古賀原地区は栽培に適している。2人とも市内では初めて県のエコファーマーに認定され、有機堆肥(たいひ)や油かすなどを使った土作りに情熱を傾ける。草野さんは「今年は春に遅霜に当たるなど条件は良くなかったが、長年の成果が実った」と喜ぶ。
製茶工場を持つ山本さんは「いい加工を兼ね備えなければいい茶はできない」と研究を重ねる。「深めに蒸し、茶の奥の方まで火を通す」。そうすることで2煎(せん)目、3煎目もおいしくなるという。
2人は「指導してくれた関係者らのおかげ。これからも土地や気候条件に合ったおいしい茶を作っていきたい」。2人の茶は24、25日に別府公園である県農林水産祭(農・林業部門)に出品され、試飲もできる。
<ポイント> 玉緑茶
九州北部・中部を中心に生産される茶で、佐賀の嬉野茶が有名。蒸し製(通称・グリ茶)と釜煎(い)り製(同・釜茶)があり、ともに勾玉(まがたま)状の丸い形が特徴。蒸し製は、煎茶と香ばしい釜煎り製の中間に位置づけられ、渋味が少なく後味がすっきりしている。県茶品評会には玉緑茶の部と煎茶の部がある。
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