
17日製造の「コープ牛乳」に品質劣化の可能性のあることを公表していなかった九州乳業の本社(大分市廻栖野)=13日、本社チャーター機から撮影
九州乳業(九乳、本社・大分市)が17日に製造した成分無調整牛乳に品質劣化の可能性があるとして、一般に公表しないまま自主回収していたことが21日、分かった。九乳は自主回収の連絡を関係先にとどめていた。九乳は同様の理由で、12日に製造した牛乳を自主回収したばかり。18日から生産ラインを休止し、原因を調べている。
今回の自主回収の対象は、17日に製造、18日に出荷した商品。九乳が実施した18日の品質管理検査で、自主基準を超える細菌が検出された。ただちに出荷を停止し、出荷済み分はほぼ全商品を回収したが、日本生活協同組合連合会(日本生協連)の大分、福岡、長崎3県の一部の店舗で既に店頭に並んでいた。
日本生協連によると、販売されたのは「CO・OP成分無調整コープ牛乳」の4品目で計275本。対象店舗に「自主回収のお知らせ」を掲示するとともに、ホームページに掲載。サービスセンター(TEL0120・556・950)で問い合わせを受け付けている。
九乳によると、12日の製造分は、殺菌した牛乳をタンクに移すバルブに亀裂が入っていたのが原因としている。部品交換後、13~16日に製造の牛乳に異常はなかった。今回の異常の原因は今のところ特定できていないという。
いずれも出荷時の法定の検査では、細菌量は基準以下だったが、より厳しい自主基準で回収を判断した。対象の牛乳を飲んでも「健康を損なうことはない」という。
公表しなかった理由について、九乳は「ほとんどが回収済みだったこと。また新たな混乱を招きたくなかった」と話している。
県「会社側の判断」
九乳の指導機関である県畜産振興課によると、九乳から18日に「自主検査で17日製造の牛乳にも異常があったので、18日から生産ラインを休止して総点検をする」との報告を受けたという。
九乳が20日の生産ライン点検の公表時に、17日製造分に異常があったことを公にしなかった点については「何をどこまで公表するかは会社側の判断。17日製造の牛乳は市場に出回っていないので、影響はないと聞いている」としている。
説明不足を陳謝
江川清一社長の話 消費者のみなさまに対し、説明不足を招いてしまい大変申し訳ない。わたし自身を責任者とする点検チームを急きょ編成し、原因究明を急いでいる。公的な第三者機関に確認を依頼した上で、一日も早く安全宣言を出したい。当社の再建計画の中でも、メンテナンス体制の再構築に取り掛かろうとした矢先だった。
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