
新型インフルエンザワクチンの接種を受ける看護師ら=19日午後、大分市のアルメイダ病院
医療従事者に対する新型インフルエンザワクチンの接種が19日、県内で始まった。医師や看護師らは「新型インフルエンザ患者と接する機会も多く、院内感染を出すわけにはいかない」と接種開始に安心した様子。しかし、県内では希望した医療従事者の人数分の4割ほどしかワクチンが行き渡らず、不安の声も聞かれた。
政府は接種を最優先する医療従事者数を全国で約100万人、大分県は約1万人と想定していた。しかし、県内でワクチン納入対象の962医療機関が希望したのは計3万5111人分で想定をオーバー。さらに、ワクチンは製造量が限られて段階的に供給が行われるため、初回出荷分のうち県内への供給量は1万3544人分にとどまった。
大分市のアルメイダ病院は19日午後から接種を始めた。同病院には医師と看護師、事務職員ら約730人が勤務。そのうち初回出荷分で確保したのは約300人分だった。
3日間かけて、医師52人と看護師(約400人)のうち新型患者の診察に対応する210人、事務職員8人の計270人に接種する計画。女性看護師(23)は接種を済ませ「流行時には患者をしっかりと診なければいけない立場だけに、ワクチンを打つことで安心感がある」と話した。
同病院は週末になると、夜間救急外来に新型感染が疑われる患者が平均20人ほど診察に訪れており、病院担当者は「病院は事務職員を含めて常に感染リスクが伴う。全員に接種できるといいのだが」と話した。
“優先”への理解 知事が呼び掛け
広瀬勝貞知事は19日の定例会見で「ワクチンの製造量は限りがあるため優先順位を設けている。対象者には接種体制が整い次第、接種開始時期などを広報する」と説明。県民に優先接種への理解と冷静な対応を求めた。優先接種は(1)医療従事者(19日から)(2)妊婦と基礎疾患を持つ人(11月から)(3)幼児と小学生低学年(12月後半から)―などの順番で行う計画。県のまとめでは優先接種対象者はおおむね63万人とみている。
広瀬知事は「ワクチン接種は重症化を防ぐためで、感染自体を防止できるわけではない。まれに重い副作用も起こり得る」とし、感染予防対策としてうがいや手洗いを今まで以上に励行するよう求めた。
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県は19日、ワクチン接種に関する総合相談窓口(TEL097・506・2781)を開設した。開庁日の午前9時~午後5時まで問い合わせを受け付ける。
重症患者例が2件
県は19日、10月に入って新型インフルエンザ感染による重症患者例が2件あったことを明らかにした。
重症者が出たのは県内で初めて。いずれも基礎疾患を持つ10歳未満の子ども2人で、現在は回復しているという。
4校が臨時休校
県教委は19日、新型インフルエンザの集団感染が疑われるとして、大分市など11市町の幼稚園と小中学校、高校、特別支援学校の計45校が学校・学年・学級閉鎖をしたと発表した。このうち臨時休校は、別府市の東山幼稚園、同小学校、同中学校(いずれも20日まで)と由布市由布院小学校(23日まで)の計4校。
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