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山を守る“鉄材登山道” 久住山で整備実験

[2009年10月15日 10:23]

久住山の赤川登山道で鉄を使った登山道の整備を進める大分大学工学部の的場哲准教授(左)ら

 阿蘇くじゅう国立公園にそびえる久住山(1787メートル)の赤川登山道(竹田市久住町)で、雨水による道の浸食や崩落を防止するため、鉄材を使った整備の実験が始まった。水はけをよくすることで浸食を防ぎ、鉄を使うことで長持ちする―というアイデア。全国的にも珍しい整備方法で注目を集めそう。
 赤川登山道は山頂まで約2・5キロ。このうち約1・5キロで浸食が目立ち、最もひどい所は深さ約2メートル、幅が約4メートルもえぐれている。
 県山岳連盟の後藤利雄会長は「登山者が歩くと道はえぐれ、そこに雨水が流れることで浸食が進み、周辺の自然も壊す」と指摘。木材だけの登山道だと2年程度で使えなくなるという。
 実験は標高1250~1450メートル付近の登山道約200メートルで実施。段差がある部分の土留め用に鉄柵(縦25センチ、横1メートル)を設置し、その間に木材の歩行ルートを敷く。鉄柵と鉄柵の間にできる溝には土石や落ち葉などが堆積(たいせき)し、雨水はすき間から沢に流れる仕組み。1年程度で、ぬかるみの少ない登山道になるという。
 鉄材を使った登山道整備は県の森林環境税を使った実証実験で、大分大学と大分鉄網(豊後大野市)の共同研究。資材の運搬などは県山岳連盟や地元のNPO法人久住高原みちくさ案内人倶楽部、久住地区パークボランティアのメンバーらが協力。作業は今月末までに終える予定。
 作業に参加した、みちくさ案内人倶楽部の上好温(かみよしあつし)理事長は「登山道の浸食を食い止めることができれば、自然保護にもつながる」と期待を寄せている。
 工法を開発した同大学工学部の的場哲准教授(63)は鉄の加工が専門。「鉄は加工しやすく、表面がさびても木材に比べれば、はるかに長持ちする。鉄の成分も自然に悪影響を及ぼすことはない。実験はうまくいくと思う」と話している。

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