
介護現場を体験。お年寄りに話し掛ける実山大三郎さん=大分市の特別養護老人ホーム緑風苑
超高齢社会の到来で、介護保険サービス事業所などは介護職員の確保が大きな課題となっている。県や事業所などは職場体験を開催したり、待遇改善を図るなど人材確保に躍起となっている。このような動きに加え、介護職種はほかの職種に比べて安定していることから、不況で職を失った非正規労働者をはじめ幅広い年代の注目を集め始めた。
県内の介護保険サービス事業所や福祉施設で働く介護職員は約1万5千人。一方、介護を必要とする要介護認定者は5万7655人(2008年度末)で、10年度には6万人を突破すると県は推計している。
県福祉人材センター(大分市)は本年度初めて、県内の介護施設で職場体験事業を実施した。福祉に関心を持つ人を増やし、人材確保に結び付けるのが目的。8月17日~9月18日に28事業所で56人が体験した。
三重総合高校久住分校3年の実山大三郎さん(17)は介護の仕事を希望しており、大分市内の特別養護老人ホームで3日間体験した。「高齢者とのコミュニケーションに戸惑ったが、体験を通して技術と知識の必要性を痛感した」。同施設で体験した大分市の土師正さん(36)は「介護職場の厳しさだけでなく喜びも感じた。ヘルパーの資格取得を目指したい」と話した。
介護職種への関心の高まりは、介護福祉士を養成する専門学校も感じている。大分介護福祉士専門学校(大分市)は「今年のオープンキャンパスには昨年を上回る参加者があった」という。智泉ライセンスカレッジ(同)の中村章徳学校長は「3年ほど生徒数の減少が続いたが、今年は資料請求が多い。介護職種の初任給が17万円という事業所も出てきて、人材確保への熱意を感じる」と話した。
介護労働安定センター大分支部(大分市)によると、介護職場の離職率は07年の24・6%から08年は21・1%に改善した。「人材確保に向けた国の補助事業の効果や、事業所の待遇改善の努力が結果に表れ始めたようだ」と分析している。
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