大分のニュース

枯れゆく 県民の森

[2009年09月26日 14:25]

休日でも訪れる人がほとんどおらず、ひっそりしている全国植樹祭記念広場=豊後大野市大野町沢田

 大分市と豊後大野市に広がる「県民の森」(総面積4475ヘクタール)の利用者が減少している。「大分香りの森博物館」が休館(2004年10月)するなど集客の要になる施設が減ったことや、交通の便が悪いことなどから年間20万人台を割り込んだ。中でも、全国植樹祭記念広場は休日でも、利用者がほとんどいない。

 県民の森は、豊かな自然の継承や教育、憩いの場の提供などを目的に1971年度に整備を開始。サイクリング場、キャンプ場、森林公園などがある。
 県民の森にある散策道や広場、施設などの総利用者数は94年度に20万人を突破。96年度に博物館が開館すると30万人台で推移した。しかし、03年度に野外レクリエーション施設「のびゆく丘」が廃止、博物館が04年度に休館(05年度に廃止)され、減少に転じた。08年度は約17万2千人で、ピーク時(96年度約36万人)の半分以下になった。
 県民の森管理事務所は「県民の森は大分市中心部から車で1時間ほどかかる上、交通のアクセスも良くない。加えて、博物館が休止になった影響が大きい」と分析。さらに、広大な森に目玉となるスポットが少ないのも一因―とも。
 第51回全国植樹祭(00年4月)のため約1億6千万円を投じて整備した記念広場(約1万5千平方メートル)は常時開放されている。しかし、ウオークラリー(年1回)、愛好者が開くグラウンドゴルフ大会(年数回)以外は、特に団体の利用はない。健康や自然に対する関心が高まっているが、好天に恵まれた休日でも訪れる人はほとんどいない。
 同事務所は「森に興味を持ってもらえるような魅力的な催しの開催と、草刈りや施設の清掃などを小まめに行い、きれいな状態を維持することで、集客につなげたい」と話している。

<ポイント> 県民の森 
 県は06年度から指定管理者制度を導入し、維持管理や行事開催などを委託している。09年度から5年間は県森林整備センターなど3団体で構成する「県民の森管理協同事業体」が受け持つ。本年度の委託費は約8千万円。香りの森博物館の収蔵品は別府大学に無償貸与され、「大分香りの博物館」(別府市北石垣)に展示されている。

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