ダイハツ工業は25日、国内で生産する自動車の部品調達コストを2011年度に現状より約3割引き下げる方針を示した。ハイブリッド車など環境対応車の価格が低下する中、部品の共通化などによる生産コスト減で主力の軽自動車の価格引き下げにつなげて、競争力を高める。
同日、本社のある大阪府池田市に約430社の部品メーカーなどを集め、箕浦輝幸社長ら経営陣が調達方針を説明した。既存の取引先以外にも調達先を拡張するほか、部品の種類削減を徹底することで、部品メーカー側にも量産メリットを生み出しコスト削減を図るという。
調達説明会後の記者会見で箕浦社長は「ハイブリッド車の低価格化がこれほど急激とは思わなかった。生き残りをかけ早急に低コスト化を図る」と強調。ただコスト減効果による価格の引き下げ率については、競合他社製品の価格設定などにも左右されるとして明らかにしなかった。
地場企業 「コスト見直し商機に」 不況下、高いハードル
説明会には、大分県から県自動車関連企業会の岡本勝美会長らが出席した。岡本会長は「ダイハツ九州(中津市)が主力工場の一つであるとの認識が示された。(完成車メーカーと直接取引する)1次部品メーカーなどの系列にとらわれず、新たな調達システムを構築するとのことで、流通コストの見直しが一つのポイント」と指摘する。
その上で「大分県の地場企業は品質面での技術力向上やコスト削減にこれまで以上の力を注ぎ、地元の優位性を生かす必要がある。部品などの設計段階からコスト対策で提案していく積極性も大切」と強調した。
県産業集積推進室は「県産業創造機構と連携し、ダイハツ本社の調達部門に県内企業を知ってもらうよう取り組んでいる。地場のビジネスチャンスを拡大できる好機ととらえたい」と話す。企業誘致の面でも「大阪周辺などにある1次・2次部品メーカーが物流費削減のため、生産拠点に近い場所での新工場立地を検討する可能性がある」と期待感を示した。
ただ、長引く不況で経営環境は厳しさを増しており、品質向上と大幅なコスト削減の両立は高いハードルともなりそうだ。
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