
技能五輪で金メダルを取った堤健さん(中央)。祝福する情報科学高校の河野京太郎教諭(左)と上橋一夫校長(右)
世界各国の若い技能者が技術を競う第40回技能五輪国際大会(9月1~6日、カナダ・カルガリーで開催)の「車体塗装部門」に日本代表で出場した大分市出身の堤健さん(22)=マツダ=が金メダルの栄冠に輝いた。同部門の金メダル獲得は日本初。母校の情報科学高校では、堤さんの快挙を恩師らが祝福した。
堤さんは2006年に同校情報電子科を卒業後、自動車メーカーのマツダ(本社・広島市)に入社。社内選考を経て、技能五輪でメダル獲得を目指す専門チームに入り、技術を磨いた。
技能五輪は主に22歳以下が対象。堤さんは昨年、全国大会で優勝し、世界大会の出場権を得た。車体塗装部門は4日間・計22時間の日程。ボンネットなどの塗装や図面と同じマークのペイント、へこみや傷の修理など、さまざまな技能を競った。
世界大会で使う水性塗料や、つや出しに使う溶剤は日本国内で使われておらず、実物を使った練習は大会直前だけ。それでも前回優勝者の得点を上回り、ライバルの韓国選手を寄せ付けなかった。
「普段の力を出し切ることができれば勝てると思っていましたが、優勝直後は実感がわきませんでした」と振り返る。
大会後、母校の情報科学高校に“凱旋(がいせん)”した。堤さんが2、3年生のときの担任だった河野京太郎教諭は「本当にたくましく成長してくれた」と感慨深げ。堤さんが就職試験の際に書き、マツダに提出した履歴書の志望動機は「車を造りたいという思いにあふれた名文」(河野教諭)として、現在も就職試験に臨む後輩たちが手本にしているという。
上橋一夫校長も「世界一は誇りであり、在校生にも励みになる」と話した。
堤さんは今後、チームコーチとして、次の金メダリスト育成にあたる。「後輩の指導ができて一人前の世界。マツダの技術を伝え、世界で勝てる選手を育てたい」と話した。
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