大分市内の公立中学校で、1、2年生の社会科の夏休み課題診断テストに「支持政党とその理由」を問う記述問題を出していたことが28日、同校への取材で分かった。学校側は「採点対象ではないが、配慮に欠けた出題だった」と釈明。専門家は「生徒の思想や信条を聞くこと自体、公教育から逸脱した行為」と指摘している。
同校の説明によると、テストは1、2年生約240人を対象に、26日に実施した。問題を作成したのは社会科の男性教諭。30日投開票の総選挙を踏まえ「もしあなたに選挙権があったなら、どの政党を支持しようと思いますか。その理由も答えてください」との設問を問題の末尾に設けた。
大半の生徒は個別の政党名、または「支持政党なし」と具体的に答えたが、1クラス当たり2~3人は空欄のまま提出した。男性教諭と別の社会科担当教諭は、採点した回答用紙を生徒に返却する際、最後の設問は採点対象には含まれないと伝えたという。
同校は、時事問題への関心を高める取り組みをしており、出題はその一環と説明。男性教諭は「社会の関心が最も高い総選挙をテーマに選んだ。質問内容を配慮すべきだった」などと話しているという。
教頭は「今回のテストは通知表の評点には影響しないが、配慮に欠けていたのは事実。来週早々にも、あらためて生徒に出題の意図をきちんと説明したい」と話している。
大分大学教育福祉科学部の山崎清男教授(教育行政学)の話 思想信条の自由は憲法で保障されている。政治に関心を持ってもらうことは大事だが、公教育の場で教師が支持政党を聞くことは明らかな逸脱行為。冷静に考えればおかしいことに気付くはずだ。
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