
一時休業するトキハ本店の「ファミリーレストラン」。カフェコーナーなど設け10月に再オープンする
大分市のトキハ本店の「ファミリーレストラン」がリニューアルのため、9月1日から一時休業する。ろう細工のメニュー、食券による注文、今では珍しい大食堂の雰囲気―。70年以上にわたって家族連れなどに親しまれ、「『街で食事する』といえばトキハの大食堂だった」という世代も多い。内装とメニューを一新して10月に再オープンするが、惜しむ声も聞かれる。
「子どものころ、家族で買い物をして大食堂で食事後、屋上で遊んで帰るのが定番だった」。別府市の会社員男性(47)は懐かしそうに振り返った。「今では妻と8歳の息子と一緒に訪れ、買い物と食事を楽しんでいる」と話す。
ショーウインドーに並ぶろう細工のメニュー。家族連れが「どれにしようか」と楽しそうに会話する光景は今も昔も同じ。入り口の正面に張った一時休業を告げる張り紙を見た客から「レストランが変わるの」「驚いた」という声も。
レストランチーフの吉田匡克さん(49)は「大食堂と呼べる飲食店も県内でここだけになり、常連客からは休業で寂しくなる、という声を掛けられます」。
ファミリーレストランはトキハの創業(1935年10月)と同時にオープン。戦時中も「国民食堂」の名称で営業を続けた。75年、店舗増床に合わせて現在の場所(7階)に移動。「以後、店の雰囲気はほとんど変わっていない」と同店。292席あり、和食や洋食、中華など計約100点のメニューを用意。カレーなど315円の格安メニューのファンも多い。
リニューアルは時代に合った内装、メニューにして新たな客層をつかむのが目的。カフェコーナーも設ける。創業後、営業を一時休止するのは今回が初めて。
中学時代の同級生3人と一緒に食事をしていた大分市の女性(74)は「毎月、仲良し4人がこのレストランで食事してきた。昭和の大食堂の雰囲気が漂っていて大好きだった。改装後も今の店舗の雰囲気を残してほしい」と願った。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA