
アルコール依存症への対応について考える地域学習会参加者=日出町保健福祉センター
仕事一筋だった人が定年退職後、新たな役割を見つけられず、ついついお酒に手が伸びて…。アルコール依存症の高齢者が増えていることを受け、別府市の精神障害者生活訓練施設「黎明(れいめい)荘」は地域学習会をスタートさせた。「まずは依存症が病気だと認識してもらい、偏見をなくしたい」と、地域で支え合うためのネットワークづくりを目指している。
アルコールへの依存は肝機能の悪化、酒以外を口にしなくなることによる栄養失調、記憶障害などの健康被害を引き起こすだけでなく、暴力を振るうようになったりして家族も巻き込む。在宅支援関係者が対応に苦慮することも多いという。
黎明荘は県内唯一の依存症患者の入所型施設。学習会は社会福祉事業研究開発基金の特別助成金事業として、民生委員や福祉・医療関係者、地域住民らを対象に本年度は4回開く。
第1回は7月中旬に日出町であり、約30人が参加。黎明荘ソーシャルワーカーの小林祐一さんが「ストレスや寂しさなどをお酒で埋めるうちに、飲酒のコントロールができなくなる。偏見から家庭内で解決しようとしてしまい、治療が遅れる」などと説明。
地域包括支援センター一燈園(別府市)の主任介護支援専門員、岩崎和恵さんは「『本人が好きで飲んでいるんだから』と放置するケースもある。家族にどう理解してもらうかが課題」と話した。
次回は9月ごろ、別府市内で開催予定。宇留嶋清水(きよみ)・黎明荘施設長らは「団塊の世代の退職で、高齢者のアルコール問題はさらに増えると予想される。早期に各職種間のネットワークを構築したい」としている。
問い合わせは黎明荘(TEL0977・27・2222)まで。
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