昨秋以降の景気悪化で、大分県の鉱工業生産指数(鉱業・製造業の生産状況を表す経済指標)が、全国や九州の平均よりも急激に落ち込んでいたことが、県の統計で明らかになった。一方、主要な業種で在庫調整が終わった今年2月以降は、全国・九州より回復のテンポは速い。デジタルカメラや半導体など輸出型製造業が集積し、世界経済の動向に敏感に反応する大分県の産業構造が浮き彫りになった。
県統計調査課によると、2005年の生産実績の平均を100とした鉱工業生産指数(季節調整済み)は、08年9月に112・4だったのが、09年1月は75・2へと急落。4カ月間で33・1%下落した。同じ期間で見ると、全国の下落率が26%、九州は29・2%で、大分県の下落幅が大きいことが分かる。
大分県の指数の動向を業種別に見ると、デジタルカメラ・ビデオなど情報通信機械が145・7↓51・1と約3分の1にまで下落。このほか▽半導体など電子部品・デバイスが103・4↓40・6▽鉄鋼が110・5↓67・3。全体に占める割合の高い主要業種が大幅減産した。
しかし、2月に全国・九州の指数が70を割ったのに対し、大分は74・2に踏みとどまり、それ以降は全国・九州より速いテンポで上昇。直近の5月は88・6まで回復した。「短期間で在庫を絞り込んだ分、生産回復も早かった」と情報通信機械の関係者は説明する。
立命館アジア太平洋大学大学院の鈴木泰経営管理研究科教授は「大分県は第2次産業の比率が30・3%で、九州の22・1%(06年度)より高いため、外的ショックや景気変動の影響を受けやすい」と分析する。
先行きについて「すべての経済指標が上向きではないが、4~6月は当初見込みより改善し、底は打った(最悪期は脱した)と考えられる。株価上昇などを加味すれば、生産は今後も改善するのでは」と話した。
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