大分のニュース

“出陣”へ作業急ピッチ 「府内戦士」

[2009年08月01日 14:13]

勇ましく前をにらみ付ける宮本武蔵をモチーフとした山車は、祭り開催を間近に控え仕上げ作業が進む。製作に当たる野村康治さんは「顔を描く際はやはり力が入ります」

 大分市の夏を彩る「大分七夕まつり」(7~9日)のメーン行事「府内戦紙(ぱっちん)」。立体表現した勇ましい戦国武将などを、内部に組み込んだライトで照らし出した山車が市街地を練り歩く祭りの名物だ。祭りの開幕を間近に控え、戦紙(山車)の仕上げ作業が急ピッチで進んでいる。
 鉢巻き姿で2本の刀を構え、前方をにらみ付ける宮本武蔵。反対側に回ると、自慢の長刀をかざした佐々木小次郎だ。世に名高い「巌流島の闘い」をモチーフにした作品。広告業「池上」(大分市向原東、由佐洋二社長)が製作する山車の一つ。
 作業を担当する野村康治さん(63)は、山車の製作に携わって10年以上のベテラン。これまで手掛けた山車は20基を超える。「勇壮な夏祭りだけに、いかに勇ましく演出するかが鍵。特に顔の表情が戦紙の命」と熱っぽく語る。
 山車の製作期間は1カ月ほど。協賛企業の要望を踏まえてデザインを決め、土台(木材)の上に竹ひごを使って骨格を組む。鼻やあごの出っ張り、肩のいかり具合、握り締めたこぶし、刀のしなり…。職人の経験と腕が山車に迫力を吹き込んでゆく。
 その後、竹ひごの表側にキャラコ(緻密(ちみつ)に織った薄い綿布)を張り、十数色の水性塗料で着色していく。すべて手作業だ。山車の内部には30個ほどの電球を取り付け、暗闇で山車を内側から美しく照らし出す仕組み。
 主催する大分商工会議所青年部事務局によると、山車の大きさは長さ6メートル45センチ、幅3メートル45センチ(いずれも最大)。山車に人が乗り込む場合は、信号機などにぶつからないよう、地面から人の頭までの高さを5メートル以下にするよう規定している。
 府内戦紙は大分七夕まつり初日の7日午後7時から、同市中心部で幕を開ける。テーマは「花鳥風月~華麗なる美の饗宴(きょうえん)」。同事務局によると、今年は計17基の山車が繰り出し、市民から募集した“踊り隊”とともに中心市街地を威勢よく練り歩く。

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