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足りぬ障害者用住宅 行政の支援急務

[2009年07月31日 09:42]

「自立訓練プログラム」を受けながら、自立生活への準備を進める池田泰允さん。「可能な限りチャレンジしたい」と表情は明るい=別府市千代町

 障害者自立支援法の施行に伴い、別府市内で障害者の住宅問題がクローズアップされている。多くの障害者が2011年度末までに入所している施設を出なければならなくなるためだ。設備の整った住宅は少なく、金銭的な負担も大きいため、「行政による支援が急務」と訴えている。

 「福祉のまちと聞いていたが、住宅探しがこんなに難しいとは…」。宮崎県出身の池田泰允(ひろのぶ)さん(23)は19歳の時、遊泳中の事故で頸髄(けいずい)を損傷。別府市内の自立訓練施設で暮らしていたが、今春、2年半の入所期限を迎えた。
 「家族の介護負担を考えると自宅に戻れない」と一人暮らしを決めた。不動産業者から40軒ほどの情報をもらったが、建物入り口などの段差がネックとなり、改修しても車いすで暮らせる所はなかった。
 結局、障害のあるオーナーを見つけだして市内のマンションの一室を借り、県と市の住宅改造費(40万円)と親の支援でトイレや浴室を改修中。「社会の理解はまだ足りない」と痛感した。
 施設を出ていく人は、市内で数百人になるとみられる。障害者に住宅情報を提供する市内のNPO法人「自立支援センターおおいた」の河野龍児さん(40)は「高齢化も進む中、バリアフリー住宅の需要は今後、確実に高まるだろう」と指摘する。だが、市内ではバリアフリー住宅はまだ少ないのが現状。障害者用の市営住宅は23戸しかない。
 家賃の問題もある。市障害者自立支援協議会が実施したアンケートでは、回答者の約8割が支払い可能な金額は「2万―3万5千円」と答えた。「バリアフリーの住宅は高額で、この金額では見つからない」(河野さん)という。
 障害者が地域で暮らしていくためには、地域で孤立しないためのネットワークづくり、災害時や急病時の支援態勢なども課題。同協議会の田川収一会長(57)は「障害者の自立に行政が追い付いていない。法のすき間にある課題を全市的な取り組みとして考えていきたい」と話している。

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