
移転先の基礎工事をする作業員。倉庫(写真右奥)と移転先をレールでつなぎ、移動させる
玖珠町塚脇の県玖珠土木事務所は、土地の売却に伴う資材倉庫の移転で、地球環境保護などの観点から、「省エネ」「省ごみ」「省工期」が実現できる最新の曳(ひ)き家工法(SRM工法)を採用した工事に取り組んでいる。
従来の曳き工事では、均一に建物を持ち上げることができず、移動中にゆがみが生じ、その補修に高額な費用がかかる上、工期も長かった。
SRM工法は連動したジャッキを使い、均一に上げるため、負担は最小限。レールを移転先まで敷き、建物をローラーに載せて滑るように運ぶことで、コップに入った水もこぼれないという。住居の場合、工事中でも生活することが可能。
古民家の保存や基礎部分の改修工事などにも活用され、注目が高まっている。既存の建物をそのまま使うため、建て替えに比べ工事費、消費エネルギーを節約。廃棄物が少なく、工期の短縮にもつながる。
土木事務所では倉庫を取り壊し、新築する計画もあったが、利点の多いSRM工法を選択。コストは、約3分の1にまで抑えることができたという。29日午後1時半からは現地で見学会を開催。約56メートル先まで、およそ9時間半かけて移動させる。
日本曳家協会員でもある英彦建設(大分市)の安部丞社長は「地球に優しく、建物に詰まった思い出や歴史も守ることができる工法を広く知ってもらいたい」と話した。
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