大分県は病院事業の2008年度の決算見込みをまとめた。県立病院(大分市)は入院、外来ともに患者が減る厳しい状況だったが、1人当たりの診療単価の増加や経費削減努力で二年連続、単年度黒字になった。一方で三重病院(豊後大野市)は公立おがた総合病院との統合問題の影響で赤字幅が広がった。病院事業全体は1億9千万円の赤字。
県の病院事業は慢性的な赤字状態を脱却するため地方公営企業法の全部適用になった06年度に中期事業計画(4年間)を策定して経営改革に着手した。統合によって三重病院は収支から切り離されるが、長期的な改革努力が求められる。
斎藤貴生県病院局長は「全職員一丸の努力で医療の質の向上と経営健全化が進み、国の医療制度改革に対応した基盤整備はほぼ達成されたと思う。三重病院は統合病院を地域に信頼される中核病院にするよう努力したい」としている。
【県立病院】単年度利益は1億6400万円の黒字。25年ぶりに黒字化した前年度を約1億円上回った。06年度から県の繰入金が大幅削減されており、「実質的な収支改善は3年間で計30億円」と県病院局。
後期高齢者医療制度の導入などによる「受診控え」や大分、別府両市内の公的病院の新装が影響して1日当たりの患者数(外来3・2%減、入院7・4%減)は減った。
だが、救命救急センターの開設やDPC(診断群分類)による定額支払制度に沿った診療の精度向上などで診療単価が増加。医業収益(約109億円)を前年度並みに保った。ジェネリック医薬品(後発医薬品)の導入促進や外部委託の見直しなどで経費削減が進み、前年度より収支が改善。黒字額は中期事業計画の目標(57億円)を上回った。
【三重病院】3億1200万円の赤字。昨年1月の統合計画発表後から患者の減少傾向が続き、08年度の1日当たりの患者数は前年度比で入院、外来とも20%前後減った。診療単価は増加したものの収入全体は17・2%減少した。
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