30日に公開された大分県議会の2008年度分の政務調査費の収支報告では、領収書の写しの添付を義務化したことや会派共通の使途基準の設定で支出が大幅に減少した。「透明性向上の目的を達成した」との評価の一方で「厳し過ぎて使いづらい」との嘆き節も。各議員が政務調査費を有効利用して議会活性化に努め、県民への説明責任を果たすことが求められている。
政務調査費は議員1人当たり年間360万円。各会派の支出を議員1人当たりで計算した場合、公明党の92万円から共産党の306万円まで開きがある。
07年度まで収支報告は項目別の金額のみでよく、使途基準はあいまいだった。返還額の割合が交付額の75%に達した公明党は「使途基準を厳格に適用した。判断が分かれそうな場合は避けた」(竹中万寿夫代表)と説明。共産党の堤栄三氏は「制度改正の議論で『県民の税金は厳密に使わなければ』と意識が変化したことも大きい」と指摘する。
支出項目別で07年度より大きく減ったのは約3分の1になった調査研究費。旅費の支給基準の引き下げや解散総選挙が取りざたされて県外視察が流れたことが要因とみられる。逆に人件費は議員が雇用する職員の給与への一部充当も可能になって約4倍に増えた。
「手続きが面倒になり、支給対象の活動も自腹にしたケースがある」(県民クラブの内田淳一会長)との声も上がる中、「正しくかつ柔軟に使えるように相談したい」(自民党の古手川茂樹議員会長)と見直しの動きもある。安部省祐議長は「政務調査費は議員活動の活性化に不可欠。最大限活用されるよう運用改善に努めたい」としている。
大分大学経済学部の奥田憲昭教授は「領収書の写しの添付が義務付けられた後で返還額が大幅に増えたということは、今までの無駄遣いがいかに多かったかを表している証拠ではないか」と指摘。その上で「今後は調査費の不適切な使用が抑えられることになる」と述べ、使途基準の明確化の動きを評価した。
政務調査費と大分県議会の対応 政務調査費は2001年度から各自治体の判断で導入可能になった。使途が不透明な議会が多く「第二の議員報酬」との批判が強まり、全国的に制度改正が進んでいる。大分県議会の新制度は収支報告書に領収書の写し、調査研究の報告書の添付を義務化。会派共通の使途基準は▽自家用車の燃料代は全国最低水準の1キロ当たり37円▽宿泊料、飲食費の上限設定▽政党広報紙の印刷、飲食目的の会合の参加費などは不可―などとしている。
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