
1日に200~400個のみそだるを洗浄。業務の一部を丸ごと担当して就労訓練をするのは県内初
臼杵市の社会福祉法人みずほ厚生センターが運営する、知的障害者の就労移行支援事業所「あらかし商会」(三原浩和施設長)が7月から、同市の二豊味噌(みそ)協業組合(渡辺広人理事長)の工場で、作業工程の一部を請け負って就労訓練をすることになった。企業が知的障害者の実習を受け入れる例はあるが、知的障害者のグループが業務の一部を丸ごと担当して就労訓練をするのは県内初で、九州でも珍しいという。
独立行政法人「高齢・障害者雇用支援機構」(東京)の助成を受け、支援員1人と知的障害のある5人が工場内で、出荷用のみそだる(容量20キロ)の洗浄を担当する。
組合加入の各社が使ったたるは、工場の洗浄ラインに、1日に200~400個集められる。きれいに洗って再び各社へと運び出すまでの一連の作業を行う。訓練期間は3カ月~2年未満。習熟度によって、順次、入れ替える。
あらかし商会は知的障害者の一般企業への就職を目標としており、たるの洗浄を通じて「始業時間を守る」「職場で役割を確実にこなす」など、働く厳しさや、社会性を身に付けてもらうことを狙いにしている。
2年前から、企業内訓練の可能性を模索していたという。施設で行う作業だと、菓子や商品券の箱折りなど内職的なものが多く、「生産性が求められる企業の厳しさは、言葉で説明しても伝わりにくかった」と日野俊介指導員。業務の一部を請け負うことで「一般就労のイメージを的確につかむことができ、働く意識が高まる」と期待する。
二豊味噌協業組合は「支援員がサポートするので、不安はない」という。
訓練を始める小松賢弘さん(24)は「頑張ってたる洗いをし、いずれは一般就労して、自分の給料で旅行に行きたい」と意欲的。あらかし商会は「工場での仕事ぶりを見てもらえれば、障害があっても十分働けることが証明できる。同様に訓練の場を提供してくれる協力事業所を増やしていきたい」としている。
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