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九州乳業新社長 旧経営陣の責任追及

[2009年06月26日 09:26]

記者会見する(左から)岩崎哲朗弁護士、江川清一社長、赤峰国治専務、佐藤義隆管理本部部長=25日、大分市の九州乳業本社

 九州乳業(大分市)が25日に開いた定時株主総会後の取締役会で、県OBの江川清一氏(60)が正式に社長に就任。抜本的な経営再建に向けた新体制がスタートした。江川社長は「古い体質を整理し、新しい九州乳業の企業文化をつくる」と過去との決別を表明。過去に不適切な会計処理があったことを認め、旧経営陣の責任を追及する方針を明らかにした。
 江川社長や専務に就任した赤峰国治氏(60)=経営コンサルタント、顧問弁護士らが会見した。
 外部専門家による第三者委員会が過去10年分の決算を調査した結果、不良棚卸し資産や売掛金、未収金などに不適切な処理が見つかったと説明。
 本来なら各決算期で償却すべきところをしていないものがあったとし、「ある意味で粉飾決算と言われてもやむを得ない」と話した。この間の常勤取締役ら十数人に対しては、過失責任があるとして損害賠償を求める考えを示した。
 経営難に陥った要因の一つとして、過大な設備投資が収益性を圧迫したと説明。経営改善のため資産の処分で債務を圧縮するほか、人件費を含む固定費を「極限まで圧縮する」とした。
 収益力の強化に向け「どうやってオリジナリティーのある商品を作るかが課題」とした上で、「一発逆転の方法はない。お店を訪問し、商品を1本でも多く棚に並べてもらう努力をするしかない」と話した。大手乳業メーカーの指導をあおぎ、製造段階でのロスを抑えて原価を下げ、商品の競争力を高めていきたいとした。
 取締役は15人から8人体制になり、うち4人が新任。常勤取締役にメーンバンクの農林中央金庫(東京都)から松沢貴氏(47)が、非常勤取締役に新たに出資者となったフンドーキン醤油(臼杵市)の加藤正氏(51)が、常勤監査役には大分銀行OBの川野哲憲氏(65)が就いた。


九州乳業・江川新社長の一問一答

 九州乳業(九乳)=大分市=の新体制が25日、スタートした。江川清一新社長(60)=県OB=は経営再建に向けた決意などを語った。会見での一問一答は次の通り。

 ―就任した感想を。
 乳業界を取り巻く環境は非常に厳しい。しかし「みどり牛乳」は県民にとって“ナショナルブランド”ともいえる存在。これを存続させるために全力投球したい。再建にはスピード感を持って取り組む。

 ―今後の再建の基本的な考え方は。
 不適切な会計処理などでこれほど損失額が膨らんだのは、企業の統治機能が欠けていたと言わざるを得ない。九乳の古い体質を改め、「新しい九州乳業」としての企業文化をつくっていきたい。過去の問題は(経営)責任を含めてきっちりと対処していかないと前には進めない。

 ―社員の年収40%カットは士気に影響はないか。
 社員が働きやすい会社づくりに取り組む。会社が非常事態であるという認識を共有し、一緒に汗をかいて頑張る。九乳は県内の学校給食の85%で牛乳を提供している。子どもたちの健康づくりに貢献しているという強い使命感を持ってやっていきたい。

 ―再建に向けた方策は。
 牛乳を生産する生乳事業は少子化などの背景もあり、少しスリムにする。一方で利益率の高い加工品事業を充実させる。同時に九乳を代表するヒット商品の開発にも取り組みたい。

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