
作業員3人が死亡した13日以来、荷揚げ作業が停止していた「シンガポールグレース号」。22日午後1時に作業を再開した=22日午後1時18分、日鉱製錬佐賀関製錬所の停泊地
大分市佐賀関の日鉱製錬佐賀関製錬所に停泊していた鉱石運搬船の船倉内で荷役作業員3人が酸欠死した労災事故を受け、「日照港運」(同市、福田和人社長)は22日、作業手順の変更や酸素濃度測定の見直しなどの再発防止策を発表した。これに基づき同日午後、13日の事故発生から停止していた操業を再開した。
船倉内の酸素濃度測定は、上部の「ハッチ」を開けて約10分後に行っていた従来の方法を見直し、約10分後、1時間後の計2回測定。原則的にハッチ開放から1時間以内は大型クレーンのみで作業し、作業員を船倉に入れないようにする。
酸素欠乏危険作業主任者が1人で行っていた測定方法も見直し、補助員1人を加えて2人態勢にする。測定点を従来の3倍に増やし、船倉の右舷、左舷両側の3点でそれぞれ甲板上のハッチから垂直に、甲板付近、積み荷の鉱石表面、中間点―の計18カ所とする。
その上で、2回目の測定で酸素濃度が通常の大気状態に近い「20%以上」と確認されれば、甲板から船倉に通じるタラップの昇降口付近から順次測り、作業通路の安全性を確保。またハッチ開放後、2回目の測定まで昇降口から送風ファンを使って船倉内に空気を送り込み続けるという。
このほかの再発防止策は、▽船倉に入る作業員は全員、酸素濃度測定機を携帯する▽救助者が使用する空気呼吸器(酸素ボンベなど)を3人分、運搬船の船上に用意する▽空気呼吸器の装着、船倉内救護の安全訓練を徹底する―など。
馬見塚重利取締役が製錬所内で会見し、あらためて謝罪。「二重、三重の再発防止策を講じ、全社を挙げて安全への取り組みを推進します」とする福田社長のコメントを読み上げた。
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