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「A級別府劇場」20日に閉館

[2009年06月06日 13:43]

20日に閉館する「A級別府劇場」=別府市北浜

 県内唯一のストリップ劇場として知られる別府市北浜の「A級別府劇場」が20日で閉館することになった。ストリップは歓楽街の“夜の文化”ともいえ、泉都が持つ雑多な魅力の一つに挙げられてきたが、時代の流れや不況の波にのみ込まれてしまったという。

 市内では戦後、全国を巡業していた一座が定着。別府が最も活気があったとされる昭和30、40年代には3、4軒あり、全国から訪れた観光客らが楽しんできたという。
 「スバル座、フランス座といった劇場があり、よく旅館から客を連れていった。劇場側も専用車で社員旅行などの団体を送り迎えしていた」と市内の元タクシー運転手(81)。観光関係者の一人(58)は劇場の存在に賛否はあるとしながらも、「別府がにぎわったのは街が面白かったから。その一つがストリップ。歓楽街の花形だった」と振り返る。
 だが、性風俗産業の多様化、長引く不況、団体客の減少などから客は減り、2000(平成12)年ごろ一時途絶えた。「温泉場に1軒ぐらいは」と01年7月、A級別府劇場がオープン。近年はまち歩きのコースにも組み込まれ、若い女性グループに人気があった。
 観光立国推進戦略会議委員で千葉商科大学の島田晴雄学長は「ストリップは洗練された大人の文化の一つの象徴」と話す。
 「踊り子さんが懸命に踊り、夫婦も訪れる。別府でも、タキシードを着ていかなければならないパリの高級劇場と同じような雰囲気を持ち始めていた。下品ではなく、成熟した人だけが楽しめる場所だった」と説明。「ラスベガスやニューヨーク、マカオなど世界の主要な観光都市に根付く文化が、世界の別府からなくなってしまうのは寂しい」
 A級別府劇場によると、オープン以来、入場客数は下降線を描いた。県迷惑防止条例改正による客引き行為の禁止、韓国からの観光客減少が追い打ちを掛けた。全国的に閉館が相次いでいるという。
 団野浩之支配人(45)は「いつか景気がよくなるだろうと思って続けてきたが、これ以上はもう無理」と肩を落とした。

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