大分県内の市町村で過疎化、高齢化に悩み、集落の維持に不安を抱える小規模集落への支援に力を入れる動きが出ている。地域活性化や近隣も含めて支え合うコミュニティーづくりといった住民活動への助成を中心に独自の事業に取り組む市町村が増えている。中津、日田、臼杵各市は本年度、専門部署(室、係)を設置し、体制を整えた。
県は昨年度から小規模集落対策を最重要課題の一つに挙げ、市町村と連携した対策に乗り出した。小規模集落が抱える課題、悩みは共同作業の継続や伝統文化の継承、鳥獣被害などさまざま。地域の実情を知る市町村の主体的な取り組みが重要になっており、対策に一層力を入れる自治体は増えてきそうだ。
五月末に大分合同新聞が各市町村に聞いたところ、別府市、姫島村以外の16市町が何らかの事業に取り組み、うち15市町が本年度に予算措置をしている。別府市は「モデル地区で対策を検討中」。姫島村は小規模集落に該当する地域がない。
日田市では、地域内にある4自治区のうち半分が高齢化率50%を超えている中津江地域の出先機関(振興局)に小規模集落対策係を新設した。「専任の職員が地域に入り込んで地域の実情に合わせた対策を講じたい。モデル的な取り組みができれば全市で生かしたい」とする。
臼杵市は「地域の底力を掘り起こし、共生の社会づくりを目指す」としてコミュニティ推進室を設置。地域活性化や県と連携した事業を担当する。
小規模集落と対策 県が小規模集落に位置付けるのは高齢化率が50%を超える自治区などの単位。今年3月末現在、該当する自治区は477あり、全体の11・5%に当たる(県まとめ)。県は市町村と小規模集落対策本部を設置。県内23カ所をモデル地域に選び、合併新市の旧町村部対策事業も含めた支援策に取り組んでいる。
各市町村が実施している小規模集落対策は、地域住民の独自の取り組みに対する助成や、コミュニティーバスの運行などによる「住民の足」を確保する事業が多い。
市町村の役割については「国、県以上に基礎自治体である市町村が主体的に取り組んでいくべきだ」(臼杵市)「常に住民のニーズや地域資源の状態などの現状を把握しておくことが大切」(国東市)といった意見があった。
国、県に対しては「補助金を出しても結果を急がず、市町村と住民の主体性に任せてほしい」(宇佐市)「国は地域づくりに関する取り組みが複数の省庁にまたがっている。施策の方向性が統一されるよう連携してほしい」(臼杵市)との要望もあった。
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