
大分市内の医療機関に開設した発熱外来の診察室。病棟内へのウイルス侵入を防ぐため屋外テント内で診察に当たる
院内での感染拡大を防げ
発熱外来“遮断”に腐心
屋外に診察室設置
県は新型インフルエンザ発生と同時に県内の医療機関16カ所に発熱外来(初診対応医療機関)を設置した。感染を疑う人ははまず発熱相談センター(保健所)に電話してもらい、問診を通じて詳細な診断が必要と判断すれば発熱外来を紹介する。県内ではこれまで同センター経由で22人が受診した。県は「医療機関との事前調整に力を入れてきたため、スムーズに開設してもらえた」と話す。
22人のうち半数以上を大分市内のとある病院が受け入れてきた。診察場所は病棟横の駐車場に設けた半円形の大型テント。内部は診察机と簡易ベッドなどが並ぶ。昨年秋、発熱外来を患者が訪れる訓練を実施。その時は病棟内に診察室を設けたが、その後、「病院内での感染拡大につながる恐れがある」として診察室を屋外に変更した。
患者の受け入れ手順は細かい。保健所を通じて連絡が入ると、まず受診時間を決め、病院を訪れる際の車のナンバーと車体の色、車種を事前に聞き取る。医師と看護師の確保などの院内調整をした上、病院職員が患者の車を待ち構えてテント横の駐車場に誘導する。
手間と労力が必要
新型は季節性並みの毒性と言われるが、慢性疾患の人は重症化する傾向がある。担当者は「一般患者・入院患者との接触や、病院内へのウイルス侵入をいかに避けるかが重要。通常の外来対応に比べ、手間と労力が必要だった」と話す。
だが今秋以降、風邪と季節性インフルエンザ、新型インフルエンザが同時にはやる可能性がある。「せきや発熱など症状は同じ。どの病気か一見して判断するのは難しい」と担当者。
一般患者との接触やウイルスが病棟内に入り込む可能性は高まる。どうやって接触を防いで、リスクを減らすのか。必ず最初に発熱相談センターで相談してもらい、直接、発熱外来を訪れる人をなくすのが鍵。まずは医療機関の“水際対策”が課題となっている。
<ポイント>
発熱外来 新型感染者を集中的に診察し、一般患者と診察を分けることで感染拡大を防ぐのが目的。大分県の場合、感染まん延期には発熱外来を48カ所に増やす計画。発生時に患者が殺到するのを防ぐため病院名は非公表にしている。
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