
品物をマイバッグに詰め込む買い物客=1日午後、大分市のトキハインダストリー「あけのアクロスタウン」
大分県内の食品スーパーの約9割に当たる223店舗(26社)が1日、環境保護を目的にレジ袋の無料配布を一斉に中止した。消費者の関心は高く、各店舗では大半の買い物客が「マイバッグ」を持参したが、レジ袋1枚5円は「高すぎる」の声も。レジ袋「有料化」初日の大分、別府両市内の様子をルポする。
「レジ袋はいかがいたしましょうか?」
午前10時の開店間もない大分市のトキハインダストリー「あけのアクロスタウン」。食品レジ係の店員が買い物客に声を掛ける。だが大半は持参のマイバッグに購入済み商品を詰める。レジ袋と勝手が違うためか、多少手間取るようだ。
他店のレジ袋をさりげなく使う人も。年配男性の1人はマイバッグに商品を詰めた後、レジ近くの袋詰め台にある小分け用ポリ袋を大量に持ち帰った。
開店から約1時間。袋詰め中の市内の主婦(59)が苦笑いしながら5円を店員に差し出し、レジ袋を購入した。「買い物しすぎた。マイバッグの大きさを考えないと損をしちゃう」
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正午すぎ、同市のマルショク「サンリブわさだ店」は昼食を買い求める人でごった返した。レジ袋を断って弁当を“裸”の状態で持ち帰る人が目立つ。同店では袋詰め台付近に無料の段ボールを置いており、利用者が増えている。
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午後3時ごろ、市内の個人食料品店では、買い物客にレジ袋を無料で渡していた。「野菜はかご盛り販売が主なので、レジ袋がないとお客さんが困る。環境対策はいいが、サービスが悪いと店の評判にもつながる。小さな店が独力でやるには相当な勇気がいる」
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夕方、別府市の「ゆめタウン別府」には主婦層に交じり、多くの大学生や留学生が夕食の買い出しに訪れた。購入商品を自前の手提げかばんに詰め込む姿も。市内の大学に通う男性(22)は「エコが目的とはいえ、マイバッグは面倒くさい。5円ならレジ袋を買う」。
マイバッグの持ち込みで、万引の増加を心配する声も。ある大手スーパーの店舗責任者(55)は「お客さまは万引しない―という“性善説”で対応している。“性悪説”では商売が成り立たない」とこぼした。
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県内で5店舗を展開する「コープおおいた」の同日の持参率は90%。昨年5店舗で1日当たり約7100枚のレジ袋を配布していたが、この日は725枚と90%も削減されたという。
同社企画広報課の佐々木猛士マネジャー(44)は「他県では80~90%削減という結果が出ており、結果は想定内。今後、どう維持するかが課題」と話している。
試される消費者の自覚
▽小野ひさえ・県消費者団体連絡協議会長(80)
レジ袋削減は、生活の中で実践できる象徴的なエコ活動。県内で営業する食品スーパー店舗の9割が参加し、全県的な取り組みになったのは本当にうれしい。事業者が無料配布中止に踏み切った以上、消費者のエコロジーに対する自覚と姿勢が試されている。
生活スタイル見直して
▽和田英子・大分いのちとくらしを考える会代表(77)
レジ袋を減らすだけでは、ごみや二酸化炭素の排出量削減には直結しない。エコ意識を高める一助にはなるが、日常の生活の中にあふれているプラスチックトレーや電力の消費を抑えるなど、生活スタイル自体を見直さなければ根本的な解決にはつながらない。
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