
相談会で路上生活者の話を熱心に聞く国師代表=27日、大分文化会館小ホール
仕事や住まいを失い、生活に困っている人の相談に応じる「派遣切り・ホームレス無料相談会」が二十七日、大分市の大分文化会館であった。リストラ、派遣切りで、収入が途絶えた非正規労働者や、路上生活を余儀なくされている人が訪れ、将来への不安や厳しい生活の実態を打ち明けた。
相談会は生活困窮者の自立生活を支援する「自立生活サポートセンターこんぱす」(大分市、国師洋典代表)が主催。解雇の経緯や生活状況などを社会福祉士や弁護士らが聞き▽住宅確保▽生活保護の手続き▽多重債務の整理▽心身の健康―といった相談に応じた。
会場に訪れた十五人のうち、七人がスタッフと一緒に大分市役所に出向き、生活保護を申請したという。会場ではおにぎりと豚汁の炊き出しもあり、相談者はひと息ついた様子でおいしそうに食べていた。
国師代表は「相談に来た人たちの苦しい生活の実態があらためて分かった。半数は生活保護の申請までこぎ着けることができた。今後も支援を続けたい」と話している。
「こんぱす」は毎週火曜日の午前十時から午後四時まで、大分市中島西の事務局で無料生活相談を受け付けている。連絡先は国師代表(TEL080・5241・5085)。
<メモ>
厚生労働省が今年1月に行った調査によると、県内のホームレス数は38人(前年比3人増)。このうち大分市は23人(同3人増)。ただ、専門家は「行政主体の調査には限界があり、正確に把握できていない。実際はこれよりも多いとみられる」と指摘している。
路上生活者 就職先なく、生活用品も盗まれ… 「住宅探し働きたい」
相談会場に、大分市中心部で路上生活を続ける男性(56)がいた。日焼けした顔に深く刻まれたしわが、路上生活の厳しさを物語る。
宮崎県出身。工事現場で「日雇い」の仕事をしていた。だが雇用先の受注が激減し、そのうち「一日働き、一週間休み」という状態になった。会社から別の仕事を探すよう促され、寮を退去。駅や公園で寝泊まりする生活が始まった。
「大分には仕事があるらしいぞ」。昨年九月、偶然再会した日雇い時代の仲間から、そう教えられた。所持金をはたいて乗った大分行きの列車では胸が躍ったという。「仕事も住まいもあるはず。きっとご飯も満足に食べられる」
だが、大分で就職先は見つからなかった。今年一月には、ベンチでうたた寝していた間に、衣服や洗面用具が入った紙袋を盗まれた。以降は「着の身着のままの生活」。人目を避け、大分川で服を洗ったこともある。
今月初めにあった「こんぱす」の炊き出しで生活保護の申請を勧められた。今は足腰にしびれがあり、長時間歩けない状態。「まずは生活保護を受け、体を治す。住宅も見つける。また働きたいんです」。相談会場でこう話し、生活保護申請のため、こんぱすスタッフと市役所へ向かった。
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