大分のニュース

振り込め詐欺対策統括官に聞く

[2009年05月16日 14:50]

「不審な要求を受けたらすぐに110番を」と呼び掛ける、県警振り込め詐欺対策統括官の宇都和人・刑事部参事官

 全国的に後を絶たない振り込め詐欺の被害。県内では昨年に比べ半減しているが、アダルトサイト利用料などをめぐる「架空請求詐欺」や、多重債務者などを狙った「融資保証金詐欺」は続発傾向だ。詐欺グループによるだましの手口の巧妙化も進む中、どうしたら被害に遭わないのか。県警振り込め詐欺対策統括官の宇都和人・刑事部参事官(60)に聞いた。
 ―県内の被害の現状は。
 ことしは四月末までに三十二件、約二千四百四十六万円の被害届があった。昨年同期から半減してはいるが全国平均(六割強の減)に比べると減少率は低い。被害に遭わないため、県民に一層の理解を求めたい。
 ―架空請求と融資保証の詐欺が全体の八割近くを占めています。
 振り込め詐欺は当初、息子や孫をかたる犯人が「交通事故を起こした。示談金を振り込んで」などと高齢者宅へ手当たり次第に電話する「オレオレ詐欺」が多かったが、警戒されるようになった。そのためか、二十―四十代を主なターゲットに、弱みや好奇心に付け込んでだます手口が増えてきた。
 ―具体的には?
 架空請求は「アダルトサイト利用契約の解除に金が必要」と高額な金を要求したり、「パチンコ必勝法を伝授する」などと誘って送金させる。融資保証は、闇ルートで入手したとみられる多重債務者名簿を使い、「借金を一本化しませんか」などと持ち掛けて「融資には保証金が必要」と送金を求める手口。以前は甘い話で誘っていたが、最近は、あえて現実的な話をすることで被害者を信じ込ませる傾向が顕著になっている。
 ―だまされないためには、どうすればよいか。
 用心していれば絶対に被害に遭わない犯罪。犯人はほとんどが電話やメールなどで接触してくるが、会ったこともない、見えない相手の要求を信用してはいけない。不審な電話などがあれば、すぐに家族や友人などに相談したり、警察に通報を。金を振り込んでからでは遅い。
 ―県警の取り組みは。
 県内のすべての高齢者世帯を巡回して注意を呼び掛けている。さらに「携帯の番号が変わった」など、犯人がだまし文句によく使う“キーワード”を聞いたら即、一一〇番通報をしてもらう取り組みを全国に先駆けて始めた。通報してもらうことで、警察が迅速に不審な要求の真偽を確認することができ、被害予防にもつながる。
 (聞き手は社会部・藤内教史)

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