
役員人事を発表する豊和銀行の梛原憲治頭取(右手前)。中央は頭取に内定した安藤英徳顧問、左奥は専務に内定した権藤淳顧問=15日、大分市の豊和銀行本店
豊和銀行は十五日、二〇〇九年三月期決算と役員人事を発表した。二期連続で最終黒字を確保したものの、景気悪化を受けて大きく減益。三カ年の経営強化計画の目標を達成できなかったことから、梛原(なぎはら)憲治頭取(60)、武内雅生専務(58)の両代表取締役が六月二十六日付で退任する。
一般企業の売上高に当たる経常収益は、有価証券売却益が前年を上回ったことから増収。しかし、貸倒引当金の積み増しや保有有価証券の評価損などで減益となった。
三カ年の経営強化計画は〇九年三月期が最終期限。資産の健全性を示す不良債権比率は5・0%(目標値6・2%)となる見込みで数値目標を達成した。しかし、収益性を示すコア業務純益ROA(総資産に占める銀行本業の利益)は0・69%(同1・03%)、効率性を示すOHR(業務粗利益に占める経費の割合)は49・20%(同44・91%)で、いずれも届かなかった。
目標未達成の責任を明確にするため、社外取締役を除く全取締役(五人)の役員報酬を、一カ月間のみ10%返上する。
役員人事は、整理回収機構執行役員から五月十五日付で同行顧問になった安藤英徳氏(57)が頭取に、同じく顧問になったJCB元取締役の権藤淳氏(57)が専務に、それぞれ六月二十六日付での就任が内定。梛原頭取は相談役に退く。
安藤氏は「光栄だが、現下の金融情勢を考えると身の引き締まる思い。この銀行の発展のために全力を傾注したい」。権藤氏は「個人向けのマーケティングや商品開発など、これまでの経験を存分に生かせたら」と抱負を述べた。
一〇年三月期の業績予想(銀行単体)は、経常収益百二十億円、経常損益は二億円の赤字、当期純利益二億円を見込む。
「経営健全化に努力」梛原頭取
退任を発表した梛原頭取との一問一答は次の通り。
―この三年間でできたと思うことは何か?
経営強化計画は三つの数値目標のうち達成は一つだけだったが、計画を作った時点で今回の不況は予測できなかった。他の銀行と比べても決して見劣りする数値ではなく、上位三分の一には入る。就任以降、全身全霊を打ち込んで経営健全化と地元経済への貢献をしようと取り組んできた。それはできたと思う。
―課題として残ったのは。
経営環境が一段と厳しくなる中、職員の営業力や商品企画力の強化をもっとする必要があった。地域の中小企業のニーズに応えられる人材の育成も反省点。
―退任の理由は何か。
新たに策定する新経営強化計画に沿った経営改善を加速させるため、体制を一新すべきと判断した。
―続投はなかったのか。
当初は続投と退任を同時並行的に進めてきたが適任者が得られたので交代する方向にかじを切った。四月中旬から次の頭取候補を探し始めた。新しい経営陣から了解を得られないと決断できない。最終的に退任が決まったのはごく最近だ。
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA