
推薦の経緯を説明する会頭推薦準備委員会の牧二郎委員長=14日午後、大分商工会議所ビル
大分商工会議所の会頭に、姫野清高氏(58)=桃太郎海苔社長=が就任する見通しとなった。人選は難航を極め、半年近くもリーダーが不在という“空白期間”をつくってしまった。しかし、その間も景気は悪化を続け、地場商工業者は苦しんでいる。課題山積の県経済をけん引できるのか―。誕生する新体制の力が問われる。
十四日の常議員会で人選の経緯を報告した牧二郎会頭推薦準備委員長。複数の有力経済人に断られた末、「(選ぶ側の)委員会の責任もある」「こうなれば、一番年が若く会議所活動も長い姫野氏に引き受けてもらおう」。委員の一人である姫野氏に白羽の矢が立った事情の一端を明かした。
姫野氏も会頭就任には難色を示し、説得はぎりぎりまで続いたが、最後は牧委員長に一任する形で候補者擁立の道が開けた。
牧委員長が推薦理由に挙げたのは、五十歳代の若さと、経営者としての第一線での活躍。歴代の会頭と比べ社格が“軽量級”との指摘もあるが、「会員の企業経営に等身大で考えられる点で好ましい」と県商工会連合会の清家孝会長。
県内十商議所でつくる県商工会議所連合会(県商連)の千寿健夫副会長=別府商議所会頭=も「行動力があり人脈も豊富。年齢も若く、県経済のけん引役として適任だ」と人柄を語る。
姫野氏が大分商議所会頭になれば、規定により県商連の会長に就任する。千寿氏は「景気がいいときは誰がやってもいいが、この情勢。周囲の一丸となったサポートが必要」。清家氏も「トップ不在という空白期間の遅れをどう取り戻すかが問われる」と指摘した。
会員企業の経営者(68)は今回の候補者選びの迷走について「歴代の会頭は“大物”ばかり。若者が自由に発言する土壌づくりができなかったのも一因」と分析。「会議所は会員の意見を吸い上げてくれない―という先入観がある。若い人を前面に出した組織運営に努めてほしい」と期待する。
大分商議所の会員はここ数年減少を続け、三月末は六千四百六十六会員で、一年間に約二百会員が減少した。廃業や、会費負担を嫌った経費削減などの理由での退会が目立つ。足元の会員企業を見つめ直した活動こそが、トップ人事で混迷した大分商議所の信頼回復への第一歩となる。(経済部・小林大輔、安東公綱、大塚史穂、渡辺大祐)
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