県教委汚職事件を受け、県内の公立学校長ら約五百人が資金を出し合って創設する予定だった「教育再生基金」について、県小中学校長会協議会が「創設には批判が多い」とし、白紙撤回とする意向を県教委に伝えていたことが十三日、同協議会への取材で分かった。四百四十人の校長で構成する同協議会が“離脱”したことで、基金創設は事実上、不可能となった。
県小中学校長会協議会によると、基金の白紙撤回は三月末の理事会を経て県教委に伝えた。理由は「基金の運営態勢の準備ができていないことに加え、内部で(創設に)批判的な意見があるため」としている。
基金は汚職事件に校長が深く関与していたことを踏まえ、教育への信頼回復策の一環として、同協議会と県高校長協会が昨年九月に創設を打ち出した。両会員のほか、県教委幹部ら合わせて約五百人が毎月の管理職手当の十分の一(五千―六千円相当)を一年間出し合って三千万円規模の基金を設け、教員の資質向上や子どもの教育活動の充実に使う―としていた。
しかし、校長の間では当初から賛否両論があった。「基金は管理職が教育再生の先頭に立つ姿勢を示す行動の第一歩」といった創設推進の声もあったが、それ以上に「事件の反省を金で済ませていると取られかねない」など批判が根強かった。
昨年九月の県議会文教警察委員会でも、委員から「事件の“免罪符”を金で買う感じがする」などと厳しい意見が相次いだ経緯がある。
同協議会の広瀬孝二会長は「基金という形でなく、学校現場で教育の信頼回復に努める」と話している。
県教委によると、現段階で県高校長協会からは白紙撤回の申し入れはないという。
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