
小沢一郎民主党代表の辞意を伝える号外に見入る市民=11日午後4時すぎ、大分市府内町
公設秘書が起訴された西松建設の巨額献金事件を引き金に、民主党の小沢一郎代表(66)が十一日、辞任を表明した。“政局重視”とも取れる辞任劇。「国民不在の政治。目の前の衆院選しか見ていない」「時期が悪い。辞任は遅きに失した感じだ」。県内各地に白けムードが漂った。
「驚いた」。中津市上宮永の無職前口正利さん(62)は、突然のニュースに「まさか今日、辞任を表明するとは」と耳を疑った。十三日に予定されていた麻生太郎首相との党首討論。「選挙の影響を考えたのだろうが、逃げ腰とみられても仕方がない」
日田市隈の飲食業杉森良美さん(41)も「タイミングが悪い」と感じた。「潔くない。辞めるなら秘書が逮捕された時点ではないのか。選挙のことだけを考えた感じで、衆院選に決してプラスになるとは思えない」と厳しい。
今回の巨額献金事件では、あらためて「政治とカネ」の問題がクローズアップされた。「まだ隠していることがあるのでは、と政治に対して不安が募る」と大分市奥田の会社員江戸武さん(23)。
臼杵市井村の主婦匹田久美子さん(42)は「お金がないと選挙に勝てないような今の政治システムに問題がある。お金が掛からなくても選挙ができるようにしなければ、庶民感覚を持った政治家は出てこない」と話す。
記者会見で小沢代表は「自ら身を引くことで混乱を収める」「衆院選に向け強固な挙党態勢をつくり上げたい」と繰り返した。
その言葉と姿勢に、別府市石垣西の自営業垣内康寿さん(38)は「選挙に勝つための政治ではなく、日本のため、国民のための政治をしてもらいたい」と注文を付けた。
号外3千部を配る
大分合同新聞は十一日午後、民主党の小沢一郎代表が辞意を表明したことを伝える号外三千部を、大分、別府両市の中心部で配り、JR大分駅や別府駅など二十三カ所に張り出した。
大分市府内町では、多くの買い物客らが号外を手に取った。同市三川上の安部律子さん(66)は立ち止まって記事を読み、同市西大道の尾藤玲子さん(74)は「号外でいち早く知ることができてよかった」と、驚いた表情で話した。
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