
大蘇ダムから試験湛水を利用して、受益地への給水が始まった。ダムからの豊富な水が水路に注がれている矢所注水所=竹田市荻町
荻町の農家「助かるが一時的」
ダム湖全体に水が浸透し、事業計画が大幅に遅れている農業用水用の大蘇ダム(熊本県産山村)から、竹田市荻町への試験的な給水が始まった。田んぼの代かき作業にいそしむ農家からは「例年より水が多く使え、ありがたい」とする一方、給水は一時的なものであり、田植えのころには同ダムからの用水補給はないことから「手放しでは喜べない」との声が漏れた。
同ダムは二〇〇六年度から順次、使用を始める予定だったが、計画通りの水が確保できず、現在でも試験湛水(たんすい)が続けられている。受益地への給水は、試験湛水の水位降下を利用したもので、昨年八月に続き今回が二回目。二十二日から五月六日までの間、荻町内の水田約二八五・二ヘクタールに約七十万立方メートルを給水することにしている。
荻柏原土地改良区によると、荻町の田植えシーズンは五月二十日ごろ。このため、今年も田植え前後の農業用水は老朽化した大谷ダムに頼らざるを得ない状況が続く。「大谷ダムは有効貯水量も少なく、本当に必要な時季に、水不足にならないか心配」と指摘する。
三十ヘクタールの水田を守る農業男性(33)は「昨年より水が多く、確かに代かきははかどるが、今回の給水はあくまで試験的なもの。大蘇ダムが計画通りの水量を確保できるようにしてもらわねば、いつまでも不安は残る」と話した。
国は大蘇ダムの漏水防止工事をするのか、秋には方針を打ち出すことにしている。
[PR]セントラル短資FX
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA