
介助犬候補のラブラドルレトリバー「コーラル」を抱えるパピーレイザーの福田はるみさん
ドアを開けたり落ちた物を拾ったりと、身体障害者の手足となって日常生活を支える介助犬候補の子犬を家庭で育てるボランティア「パピーレイザー」に、県内で初めて国東市の夫婦が取り組んでいる。認知度が低く九州にはまだ一匹もいないとあって、関係者は子犬の成長と介助犬の普及に期待を寄せている。
育てているのは市内国東町で釣具店を経営している福田洋彦さん(54)、はるみさん(51)夫婦。昨年秋、六年間飼った愛犬が病気で死んで寂しく思っていたところ、知人に勧められた。
子犬は生後二カ月ほどで受け入れ、一年半ほどで手放す。餌代や予防接種など出費も少なくないため迷いもあったが、「死んでいなくなるより、手元を離れても社会の役に立ってくれるなら」と、ラブラドルレトリバーの雌「コーラル」の受け入れを決めた。「自分たちも何か社会に貢献したい」との思いもあった。
来年六月までトイレをしつけたり、散歩などを通して人間との信頼関係を深める役割を担う。
九州で唯一、育成・訓練をするNPO法人九州補助犬協会(桜井恭子理事長、福岡県)によると、介助犬は盲導犬に比べて認知度が低く、普及が進んでいないのが現状。認定試験のハードルが高いことや、経費が一匹当たり約三百万円かかることなどが要因となっている。
現在、同協会で四匹が訓練中。これまでに介助犬になれずペットになったり、預け先が見つからない犬もいて、会員は各地で周知活動に取り組んでいる。
今月十二日に国東市であった「ドッグフェスタ」では、桜井昭生副理事長が実演を交えて介助犬の役割や重要性を訴えた。「必要とする人はたくさんいる。まずは多くの人に介助犬の存在を知ってもらいたい」と力を込めた。
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