
取れたタチウオを仕分ける漁業者
大分県が漁獲量全国一位のタチウオの数を維持し、増やしていこうと、県は休漁日や産卵場所と推測される海域に禁漁区を設けた「県タチウオ資源回復計画」(二〇〇九―一三年度)を策定した。一方で出荷先の約七割を占める韓国への輸出がウォン安で厳しくなっていることから、大都市への出荷促進など流通対策を強化し、漁業者の経営安定を図る方針。
県水産振興課によると、禁漁区は大分市佐賀関関崎から北東へ約三キロの豊予海峡に設ける。北緯三三度一七分―一九分の縦三・七キロと、東経一三一度五六分から東の県海域。東側の限度は県海域が確定していないこともあり、定めていない。期間は二十一日から六月三十日まで。
休漁日は、はえ縄、底引き網漁は年間を通して毎週土曜日、釣り漁は六―九月の毎週土曜日とする。県内の漁業者を対象としており、いずれも罰則は設けていない。
県は県漁協各支店と「県タチウオ資源再生協議会」(十七人)を組織し、〇六年度から漁業者の意見を聞きながら計画策定を進めてきた。関係者によると、「広域に回遊するタチウオが大分近海にいる時がチャンスなのに、取らずにどうするのか」などという声も出たが、「長期的な資源保護が必要」とする方向でまとまり、二月末に承認した。
一方、県漁業管理課は計画に連動して〇九年度に販促事業を強化する。県漁協の高級食材としての都市部へ売り込みや、展示会開催などを後押しする。
県産タチウオは福岡市場を通じて大部分が韓国へ輸出されている。昨年の金融危機以降のウォン安で、売り上げの落ち込みが激しいという。国東市の漁業浜松豊信さん(48)は「一箱(五キロ)約一万三千円だった価格が約六千円と半分以下になった」と嘆く。
同課は「韓国の需要に左右されない価格形成が課題。国内大都市圏での販路を増やしたい」と話している。
【県のタチウオ漁獲量】 県によると、2006年に3133トンで全国一になった。しかし、1984年に最高の約7300トンを記録してからは減少傾向になり、03年には約1600トンまで減った。要因として乱獲などが指摘されている。
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