景気の悪化に伴い、雇用調整助成金を申請する大分県内の事業主が激増している。二〇〇八年度(二月末現在。三月分は集計中)の申請件数は合計で三百七十九件。昨年四月から十月まではゼロだったが、二月だけで二百三十六件に達した。対象者数は一万九千四百五十七人と、二万人近くに上った。事業縮小に伴う大量解雇を避けるため、事業主が何とか雇用を維持しようと努力している様子がうかがえる。窓口の大分労働局は「増加傾向はまだしばらく続く」とみている。
雇用調整助成金は雇用の維持を目的とした制度。経営が厳しくなっても従業員を解雇せずに、休業や出向、職業訓練といった措置を取った場合、休業手当や賃金などの一部を助成する。
制度を利用するには、休業などの実施計画を労働局か最寄りのハローワークに提出しなければならないが、昨年十二月に利用要件(従業員数など)が緩和された後、激増した。
ハローワーク別の昨年度の申請受理件数は▽大分 九十九件▽中津 七十一件▽宇佐 六十八件▽別府 六十四件―となっており、輸出関連企業が集積している地域での申請の多さが目立っている。
申請件数の増加について県経営者協会は「昨年度政府予算の第一次補正で予算措置され、政府から(上部団体の)日本経団連に対して、従業員を安易に解雇しないことや、雇用の維持を求められたことが大きく影響している。各企業による生産調整が助成の対象となるため、一番有効な雇用対策として事業主が積極的に利用しているのでは」と話す。
大分労働局職業対策課は「国の施策に沿って企業が雇用を守る方向に努力している。雇用安定のため、引き続き助成金制度の周知に努めていく」としている。
【雇用調整助成金の支給対象】 景気の変動や産業構造の変化といった経済的な理由から事業の縮小を余儀なくされた事業主。売上高または生産高などを示す指標の最近三カ月の月平均値がその直前の三カ月か前年同期と比べ減少している場合、事業の縮小とみなされる。
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