2008年度の大分空港の利用者数は170万3723人で、前年度から6.7%減少した。180万人を下回ったのは1993年度(169万人)以来になる。企業の出張などビジネス需要の減少が大きく、景気悪化の直撃を受けた。
08年(暦年)の旅券(パスポート)の総発行数は2万3794件で、前年より12.6%減った。景気悪化に加えて、原油価格高騰による航空運賃の燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の値上がりが影響したとみられる。月別で旅行者数がピークとなり申請が集中する8月(3396件)が前年(4975件)の68.3%にとどまった。
【空港利用者数】基幹の東京線(利用者数百二十五万九千二百六十一人)は前年度より4・4%減。東京線が月別利用者数で前年同月を上回ったのは七月と大分国体があった九、十月のみ。十二月以降は二月の16・2%減など減少幅が大きい。
JRの新幹線と競合する大阪線(伊丹、同三十一万四千八百七十七人)は7・1%減。名古屋線(中部、同十万三千六百五十二人)は13・2%減だった。
航空会社は「一般旅行客は前年並みだが、昨年九月のリーマンショック以降、ビジネス需要の減少が月を追うごとに顕著になってきた」(全日空大分支店)「国体はプラス要因だったが、県内の進出企業を中心に利用の手控えを実感している」(日本航空大分支店)と厳しさをかみしめている。
県総合交通対策課は「本格的な利用者増は景気回復を待つしかないが、努力しないとさらに落ち込む」と危機感を募らせる。福岡、北九州などの県外空港に流れている利用者を引き戻すため、県内各都市と空港を結ぶバスやホーバーの利便性の向上に向けた協議を進める。佐伯市から空港への直行バスの試験運行も秋から始める。
国際定期便のソウル線の利用者数は約六千人減の二万三千七十三人。利用者の大部分を占める韓国人客が「ウォン安」で大幅に減少したのが響いた。十一月、十二月は前年同月の半分程度まで落ち込んだ。ただ、一月以降は、円高を生かして日本人客の利用が増えつつあるという。
【旅券発行数】月別の発行数は九、十二月を除いて前年同月を下回った。県パスポート室は「(航空燃料の価格上昇分を運賃に上乗せする)燃油サーチャージの値上がりで、最も旅行者の多い夏季に伸び悩んだ。その後も景気悪化の影響が表れたようだ」と話す。
ただ、円高ウォン安の影響で韓国への旅行者が増えたため、十二月以降は前年を15%程度上回る傾向となっている。
新規の発行件数が最も多い十九歳以下は前年比20・7%の減少だった。JTB九州大分支店は「景気が悪くなり、これからパスポートを取得する若い世代の節約志向が高まり、海外旅行にあまり関心を持たなくなっているのでは」と分析する。
〇八年に県から市町村への権限移譲で一部の市町村の窓口で旅券の申請・交付ができるようになり、本年度末までに十五市町村に拡大する。
県パスポート室は「県民から便利になったという声をよく聞く」(阿部裕信室長)としており、利便性向上に伴う申請数の増加を期待している。
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