別府市消防本部は二〇〇八年の火災、救急の出動状況をまとめた。火災は前年より十五件少ない三十五件あり、三人が死亡。救急出動は百五十三件増の五千四百十四件と過去最高を記録した。昨年十月に運用を始めたPA連携では、消防隊が救急隊をサポートするために四十四回出動し、「患者の搬送時間短縮などに成果を挙げた」としている。
火災の内訳は建物火災が三十件、林野火災が二件など。四十三世帯・百七人が計約六千四百万円の被害を受けた。こんろが原因となった火災が七件と最も多く、たばこが五件、配線関係が四件と続いた。火災の減少について「自治会の防火訓練などが効果を挙げた」とみている。
PA連携は「救急車がほかの要請で出動し、すぐに現場に向かえない」などの場合、応急手当指導員の資格を持っている消防隊員が現場に向かうもの。
▽市道で倒れた八十代女性の救急出動で、消防隊が救急隊より約四分早く到着して容体を把握した(十月)▽階段で転んで頭を打ち、意識がなかった二十代男性の救助で、先着した救急隊からの応援要請で消防隊が出動、担架での搬送を支援し、より早く救急車に収容できた(十月)―などの成果があったという。
今後は消防隊員の応急処置技術の向上、救急隊と消防隊の連携強化などが課題という。首藤忠良消防長は「救急出動の増加に対応するため、全署体制で取り組んでいく」と話している。
PA連携
PAは「Pumper(消防車)」と「Ambulance(救急車)」の頭文字。
タクシー代わりに利用する人も
過去最高となった二〇〇八年の救急出動。救急搬送をした五千六十九人のうち、軽症者が約46%の二千三百十九人を占めた。同本部は「救急車の要請があれば断ることはできない」とする一方で、「重症患者など本当に必要な救急要請に手が回らなくなる事態も予想される」としている。
軽症者の救急搬送としては▽自分で病院に行ける程度の軽い頭痛や腹痛▽高齢者の転倒による軽い打撲▽子どもの三八、三九度程度の発熱―などが目立っている。「救急車で病院に搬送されると優先的に診察してもらえると期待して、タクシー代わりに利用するケースもある」という。
同本部庶務課救急救助係は「自力で病院に行ける場合は救急車を安易に使わないでほしい」と適正な利用を呼び掛けている。
※無断転載を禁じます。 当ホームページに掲載の記事、写真等の著作権は大分合同新聞社または、情報提供した各新聞社に帰属します。
Copyright (c) 2008 OITA GODO SHIMBUNSHA